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シドニー五輪を巡る商戦が活発になってきた。柔道やサッカーなどの活躍を期待する日本人観光客が相次ぎシドニー入りしたこともあり、チケットの売れ行きが好調で、販売枚数はアトランタ五輪を抜き過去最高を記録した。日本でもBSデジタルテレビの売れ行きが上向くなど波及効果への期待が高まっている。
チケット販売など過去最高に
【シドニー20日=大石信行】チケット販売では日本人が一役買っている。柔道では田村亮子選手が出場した大会2日目から男子100キロ超級の篠原信一選手が登場する22日までのチケットはすべて売り切れた。特に田村選手の登場した16日のチケットは所属するトヨタ自動車が大量購入し、約200枚をシドニー在住の日本人に贈ったこともあって、真っ先に売り切れ。当初、売れ残りが目立っていたサッカーの予選でも日本対ブラジル戦が最初の完売ゲームとなった。
6月の時点では全体の4割も余っていたチケット販売は9月に入って急増。現在の総販売枚数は全体(650万枚)の86%を超え、過去最高だったアトランタの82%を上回った。19日だけで7万枚が売れ、販売率は最終的に9割を超える見込みだ。
過去最高を塗り替えたのはチケットの売り上げだけではない。テレビ視聴者の総数は37億人とアトランタを7億人上回る見通し。放映権料も13億3100万ドルで、アトランタの5割増と最高を更新した。世界中で宣伝活動ができる最高ランクのスポンサーからの収入(長野冬季大会を含む)は前回の夏季・冬季大会の合計よりも6割増えて5億5000万ドルとなった。
豪州政府は、海外からの観光客の増加や放映権料の受け取りによって、今年7-9月期の豪州の経済成長率が1ポイント高まると予想している。
BSテレビなど、国内商戦も活況
国内の五輪商戦も活気づいてきた。BSデジタルテレビは希望小売価格がチューナーで約10万円、チューナー内蔵テレビで40万―50万円と高価で出足は鈍かったが、五輪開幕後に関心が高まった。三菱電機では「田村選手の金メダル獲得で販売に弾みがついた」。松下電器産業は「いま受注しても引き渡しはテレビで10月、チューナーで12月」と五輪期間中に間に合わないほどだ。
家電量販店のヤマダ電機では9月に入って大型テレビを中心に売上高が急伸。8月に前年比4.3%減(既存店ベース)だったが、9月は19%増(18日現在)と売れ始めた。
旅行各社が企画した主な五輪ツアーはこれまでにほぼ完売。一方、日本航空ではシドニー線の9月のビジネスクラスの予約が例年の2倍に膨れ上がった。スポンサーが得意先を招待する際に使っているようだ。
サッカー日本代表にユニホームを提供するアディダスジャパン(東京・新宿)は中村俊輔選手が試合で使用しているシューズの予約を8月中旬から受け付けており、今月中に5000足を完売しそうだ。
インターネットのスポーツサイトの人気も急上昇。ソニーコミュニケーションネットワーク(東京・品川)の五輪サイトは開幕後に閲覧数が10倍に跳ね上がった。サイトの集客力が高まり広告収入の増加も見込めると期待する。ヤフーは携帯電話に五輪ニュースを流し始めてから携帯サイトの閲覧数は2倍に増えた。
テレビの視聴率も好調だ。視聴率調査会社のビデオリサーチによると、15日の開会式は30.9%(関東地区)を記録。16日の柔道決勝は30.7%(同)、17日のサッカーの日本対スロバキア戦は40.1%(同)に達した。
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