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(9/4)報奨金の値段、ゼロ〜2000万円・“懐”苦しい競技団体も
 シドニー五輪もいよいよ開幕目前。日本オリンピック委員会(JOC)は従来通り、メダルの報奨金を用意しているが、それでは報い足りぬと、独自に“ニンジン作戦”を展開する競技団体も増えてきた。関係者を金策に走らすほど、メダルが取れればいいが……。

 JOCの報奨金支給は各国の制度に追随する形で、1992年アルベールビル冬季五輪から始まった。「世間から多すぎると非難されず、子供だましでもない金額」(JOC関係者)として、金300万円、銀200万円、銅100万円と決まった。

 当初課税扱いとされ、混乱したことがある。92年バルセロナ五輪で、競泳女子の岩崎恭子が金メダルを獲得したが、当時まだ14歳。報奨金300万円を手にした中学2年生は、一時所得とされたことで、9万円の納税者となり、扶養者控除枠をオーバーしたために、両親の納税額も増えることに。これはまずいと、94年から特別措置で非課税とされた。

 また、1人でメダルを何個取っても、報奨金は最高位の1個分だけだったのを、長野五輪から“青天井”とした。例えば長野で金2銀1を獲得したスキー・ジャンプの船木和喜は計800万円を手にしている。

 競技団体ごとの制度も充実してきた。シドニーでは参加する25団体のうち17団体が支給を予定している。金額にはそれぞれ台所事情もあって、ばらつきがある。最高額はテニスと卓球の金メダル2000万円。ダブルスの場合は1人1000万円ずつとなる。

 過去五輪で20個の金メダルを獲得したレスリングは金メダル300万円から、今回1000万円に増額した。「強かったころなら(いくら資金が要るかわからず)とても設定できなかった金額」(協会事務局)と、お家芸を支えてきた団体としてはちょっぴり複雑だ。

 続々と報奨金を設ける背景には、他競技に劣ってはという意識も働いているが、母体が大きいとはいえない競技団体の懐は苦しい。「うちにはこれが精いっぱい」(カヌー)というところが多く、ヨットも金の場合には寄付を募る。

 同じく金メダルの金額を倍増したライフル射撃も「金額が膨らんだら、分割払いでも何でもして対応する」と話す。メダルの宴(うたげ)のあとは組織役員の戦いが待ち受けるわけだ。

 そんな団体がうらやむのが自転車。アトランタで銅メダルの十文字貴信が、総額5500万円のビッグマネーを手にした。

 内訳は、JOCから100万円、日本自転車競技連盟(JCF)から200万円、日本自転車振興会など関連5団体から功労金3000万円、競輪選手会から顕彰金1000万円。大会前にも関連団体から激励金など1200万円を支給されている。

 自転車のイメージアップ効果に加え、年間獲得賞金が1億円を超える選手もいるプロに対する「休業補償」の意味合いを込めての大盤振る舞いだった。

 現在は競輪界も売り上げ減が続き「外が考えているほど豊かではない」(JCF事務局)というが、五輪のメダルのピーアール効果は大きく、「ケイリン」が正式種目となった今回、メダルには相当の金額が支払われるだろう。

 意外に柔道、水泳など日本の有望種目から景気のいい話が出てこないが、その理由は様々。「お金は国やJOCからもらうもの。うちにはそういう発想がない」と全日本柔道連盟。「金」以外は負け、と見られる種目ならではのプライドだ。一方、ソフトボールは「出すと言った後でお金がないでは済まされない」。野球は「プロ参加を受けホテル宿泊費などを工面するので頭がいっぱいだった」。

 さて、前回アトランタ大会でJOCが支給したのは総額7500万円。今回は1億4000万円の予算を組んで吉報を待っている。(土田昌隆)

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