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川島は、15キロ地点で大きな集団から約30秒も遅れた。日本勢で最初に脱落したベテランが、3人の中では五輪スタジアムに真っ先に戻ってきた。2時間17分台の信じられない遅い記録。ベテランは、ただ淡々とゴールイン。「ダメージはない。これが現実の力かな」と悟ったように話した。
スタート前は「集団についていく。メダルより入賞が目標」と定めていた。しかし10キロを過ぎて「あれ集団から離されている。これは違うぞ」と慌てたという。15キロの通過で40人以上が前にいた。「あとは追うだけだ」
アトランタ五輪は補欠。昨年は、世界選手権の選考レース前の大事な時期に故障。足を手術してシドニー挑戦も断念しかけた。「一度はあきらめた」という五輪の夢を最後の選考会でつかんだ。
その大舞台に向けた調整で「十分に追い込めなかった」という反省があった。それが集団についていくことをためらう下地になった。「前半、出なかったのは自分のミスです」
21度目のフルマラソンは、ほろ苦い思い出となった。それでも川島は「これで終わりではない」と引退は否定した。
宗兄弟が率いる旭化成の「組織」の力でトップ選手の仲間入りを果たした。五輪での貴重な経験を糧に「これからは違った形でスタートラインに立ちたい。自分の考え方でやってみたい」。34歳にしての自立を誓った。〔共同〕
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