4−3:恐竜博がよりよくわかるキーワード
「羽毛恐竜」・「中生代」・「モリソン層」・「竜脚類」・「熱河層群」
●羽毛恐竜
 | 鳥のような特徴を持ったメイ(想像図) |
体表に羽毛をまとった恐竜のこと。大半が獣脚類と呼ばれる恐竜の仲間。羽毛恐竜の中から現在の鳥類の祖先が生まれたと考えられており、「恐竜は絶滅したのではなく、鳥類に姿を変えて現在も生き延びている」とする学説が有力になっている。単純な羽毛だけでなく翼を持ち、空を飛ぶ能力を持っていたものもいたと考えられている。
ただ、これまで発見された羽毛恐竜の化石の大半は、中生代の白亜紀の地層に集中している。最も原始的な鳥と呼ばれる始祖鳥が、白亜紀よりも古い後期ジュラ紀(約1億5000万年前)の地層から見つかっている。このため、単純に羽毛恐竜から始祖鳥が生まれ、現生の鳥類へと進化の道筋をたどったのかどうかについては、なお議論が続いている。
●中生代
中生代は三畳紀(約2億5000万年前から約2億年前)、ジュラ紀(約2億年前から約1億5000万年前)、白亜紀(約1億5000万年前から約6500万年前)に分けられる。恐竜は三畳紀に出現し、白亜紀末に絶滅した。
三畳紀が始まるときに、古生代の生物の大量絶滅が起きた。寒冷化や酸素の減少、シベリアの巨大噴火などが原因とされる。大絶滅は哺乳(ほにゅう)類や恐竜など新しい生物が生まれるきっかけになった。
ジュラ紀には温暖化や乾燥化が進み、恐竜が大型化した。植物の栄養価が下がったため、たくさん食べる必要があり、胃や腸が大きくなって体が巨大化した。植物はシダ類や裸子植物が支配していた。
白亜紀には大陸が現在に近い位置に移動。各地域で恐竜を含む生き物が多様化した。植物では被子植物が出現した。
●モリソン層
 | 米国コロラド州にあるモリソン層の現場 |
ロッキー山脈東部に分布する。後期ジュラ紀に700万年以上かけて堆積(たいせき)したとされる地層。竜脚類のほか、肉食恐竜のアロサウルスや剣竜類のステゴサウルスなどの化石が出土している。
モリソン層は1877年にアパトサウルスの骨が発見された場所の近くにあったコロラド州のモリソンという町の名を取って命名された。その後もカマラサウルスやディプロドクスの骨が見つかるなど、モリソン層からの発見が相次いだ。
モリソン層は砂岩、泥岩、頁岩(けつがん)、石灰岩という異なった種類の土でできている。池や湖があった証拠になる石灰岩で見つかった足跡は、水場に向かって歩いていた竜脚類のものと考えられている。
●竜脚類
 | 竜脚類が食べていたと推定されるトクサ類の仲間(現生のスギナ) |
 | 竜脚類とアーチ橋の対応関係を示した模式図 |
長い首やしっぽを持った大型の植物食恐竜。後期三畳紀に南米と南アフリカ周辺に出現したと推測され、ジュラ紀には世界中で繁栄した。全長33メートルのスーパーサウルスも竜脚類の仲間。
竜脚類はアーチ型の脊椎(せきつい)を、四本の足が支える橋のような構造で大きな体を支えていた。長い首は靱帯(じんたい)や筋肉のほか、頸椎の下にさおのように延びた頸肋骨(けいろっこつ)によって支えられていた。
長い首を動かせば、歩き回らなくても周囲の植物を食べることができた。当時の植物の中でも高カロリーを摂取できるトクサ類と針葉樹を食べていたと推定できる。
●熱河層群
 | 前期白亜紀の地球 |
現在の中国・遼寧省の西部を中心に広がる地層群のこと。恐竜のほかにも哺乳(ほにゅう)類や昆虫、植物など様々な動植物の化石が数多く出土し、生物多様性の宝庫だったことが知られる。中生代の前期白亜紀(約1億3000万―1億1000万年前)に堆積(たいせき)したと考えられている。白亜紀には湖沼などが広がり、活発な火山活動が繰り返されていたとみられている。
遼寧省だけでなく、新疆ウイグル自治区や内モンゴル自治区など周辺地域から出土する化石も含めて「熱河生物群」と総称される。この時代に東アジアで生息していた動植物を幅広く網羅しており、多くの古生物学者が注目している。
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