 |
| 歓迎夕食会前に首里城をバックに記念撮影に納まる森首相(中央)らG8各国首脳〔代表撮影〕 |
沖縄県名護市で開いている主要国首脳会議(沖縄サミット)は22日、2日目の討議を行い、世界貿易機関(WTO)の次期貿易交渉について、年内開始を目指す方針を首脳宣言に盛り込むことが固まった。時期を明示することで、幅広い分野で貿易自由化を進める次期交渉への積極姿勢を示す狙いがある。ただ遺伝子組み換え食品の安全基準づくりで米欧の溝が埋まらず、最終日の23日未明まで調整が続いた。サミットは同日午前に政治討議や世界経済情勢の分析も踏まえた首脳宣言を採択、午後に議長の森喜朗首相が記者会見で発表して閉幕する。
WTOの次期貿易交渉については昨年末に米シアトルで閣僚会議を開いたが、貿易自由化を警戒する途上国の反発などで交渉開始の合意ができなかった。サミットでは「貿易拡大は経済成長に役立つ」との認識で一致。首脳宣言には「年内にも開始できれば最も望ましい」といった表現で「年内開始」への期待を明記する方向だ。
国際的な犯罪防止に協力して取り組むことでも一致した。各国首脳は国連の国際組織犯罪条約の年内採択へ努力することを確認。ハイテク犯罪摘発のため5月にパリで開いた8カ国の政府で構成する国際組織犯罪対策上級専門家会合(リヨングループ)の次期会合を来年に東京で開くことになった。覚せい剤など薬物対策では8カ国が専門家会合で協力する。
遺伝子組み換え食品の問題では、安全性確保のため厳しい基準が必要と主張する欧州と、普通の食品より厳しい基準は貿易障壁になると反発する米国の対立が解けず、国際機関でのルール作りを継続することを確認するにとどまった。英国が提案した新しい監視機関の設置問題は、サミット最終日まで調整を続ける。
「人間の設計図」ともいえるヒトゲノム(全遺伝情報)に関しては、一部の企業が情報を独占しないように、各国の特許庁長官会合などで特許審査の基準作りを目指す。解読した遺伝子の機能を各国が協力して研究し、新薬の開発などにつなげる「ポストゲノム」の推進をめぐっては、欧州の一部の国が倫理上の理由から慎重な姿勢を変えず、調整が続いた。
環境問題では温暖化ガス排出削減を先進国に義務付ける京都議定書の発効時期について、実現性を危ぶむ米国の反対で「2002年の発効」を首脳宣言に盛り込むことを見送り、「早期発効を目指す」にとどまった。
|