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日本経済新聞社が実施した全国世論調査で、衆院選後の新政権に望む政策課題として「景気対策」を挙げた人が34.8%と最も多く、有権者の間で支持政党を問わずなお景気回復優先の経済運営を求める意見が根強いことが鮮明になった。財政出動による景気回復を公約に掲げている自民、公明、保守の与党3党だけでなく、民主党の支持者でも「景気対策」との回答が「財政再建」などを大きく上回ったことから、終盤戦に入った各党の政策面での選挙戦略にも微妙な影響を与えかねない。
政策課題の優先順位では「景気対策」に次いで「年金・福祉問題」17.8%、「青少年犯罪防止対策・教育問題」14.4%などの順。少子高齢化の進展に伴う老後の不安や相次ぐ少年の凶悪犯罪など世相を反映した項目が上位を占めた。「財政再建」は7.5%にとどまった。
支持政党ごとにみると、自民党支持者の半数近い44.2%が「景気対策」と答えた。1999年度の実質経済成長率は3年ぶりにプラスに転じたものの、景気を安定軌道に乗せるためには政府による一段の景気の下支えを望む声が強い。
課税最低限の引き下げなどを主張する民主党の支持者で「財政再建」への取り組みを望む人は自民党支持者の約2倍に上った。しかし、8人に1人が挙げた程度で、優先順位も「景気対策」32.3%、「年金・福祉問題」17.2%に続いて3番目。与党の「ばらまき政治」に対抗して民主党の鳩山由紀夫代表が訴える「甘い水、苦い薬」論は現時点では同党支持者にも十分に浸透しているとはいえないようだ。
共産、社民両党支持者は「景気対策」「年金・福祉問題」の2項目を挙げた人がそれぞれ25%前後。ただ、各党の支持者を通じて当面の「景気優先」では足並みをそろえた格好だ。
一方、公明党支持者で「年金・福祉問題」21.2%、保守党支持者で「青少年犯罪・教育問題」16.0%をそれぞれ選んだ人の割合が自民党支持者と比べて高かった。いずれも公明、保守両党のいわば“お家芸”であり、自公保連立の結束を訴えつつも、政権内での独自性発揮を求める苦悩ぶりもうかがえる。
(2000年6月21日/日本経済新聞 朝刊)
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