大幅リストラに踏み切る
 横浜フリューゲルスと横浜マリノスの吸収合併が呼び水となったかのように、大幅なリストラを表明するクラブが続出した。ほとんどのクラブでは恒常的に続く赤字を親会社が補てんする形で、経営を成り立たせてきた。だが、不況で親会社が苦しいために経営から撤退するか、出資額を減らすかを強いられることになった。

 例えば、平塚ではフジタの出資額減により、選手総年俸を今年の半分の4億4000万円とすることに決めた。日本代表FW呂比須ワグナーが退団を示唆するなど、主力選手の流出は確実。まさに身を削るような経営努力が始まる。

 一方で、こうしたクラブ側の努力は将来のJリーグの体質健全化につながるとの見方がある。平塚の重松良典社長は「この不況をきっかけに各クラブが収入に合わせた支出を心掛けるようになる一面もある」と話す。入場料が大半を占める収入に応じた支出が可能なら、Jリーグが提唱してきたクラブの自主運営が実現する。

 全クラブが一斉に支出を抑えるようにはならない。当面は選手に払える金額に偏りが出て、クラブ間の格差が広がるかもしれない。だが、それは、Jリーグが提唱し続けてきた自主運営への移行を怠ってきたツケともいえる。

 クラブの自主運営のためには、財政面だけでなく、職員が親会社からの出向社員で占められる現状なども変わらないと難しい。重松社長は「時間がかかる」という。

 だが、考え方を変えてみれば、発足当初はJリーグ、クラブ双方が理想と認識し合ったはずの形に近づくため、現在の苦境を逆に利用することもできるはずだ。〔共同〕


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