「海外展開支援などで現経営陣を後押しすれば企業価値は着実に高まる」――。独立系未公開株(プライベートエクイティ)投資会社、ユニゾン・キャピタル(東京・千代田、江原伸好・佐山展生両代表)の佐山代表は意欲を見せる。
ユニゾンは昨年11月、日産自動車系列の部品メーカーで東証2部上場のキリウを株式公開買い付け(TOB)で買収すると発表した。キリウも同日に開いた取締役会で賛同を決め、友好的なTOBとなった。ユニゾンの投資基金が全額出資する買収目的会社がキリウ株を買い付け、12月下旬にはほぼ全株を取得した。
キリウはブレーキやエンジン関連が主力の部品メーカー。日産自動車グループから独立し、ファンドの傘下に入ることで、他の自動車会社などへ販売を広げるほか、米国など海外事業を強化する。
ユニゾンは現経営陣や従業員をそのまま雇用すると同時に、公開戦略や財務に詳しい人材を派遣する。さらに買収後に経営陣も株式を取得することでマネジメントバイアウト(MBO)の手法を取り入れ、経営陣の意欲を引き出す。
ユニゾンはこれまでに消費者金融のオリエント信販や酒販チェーンのマインマート(旧店頭公開の大門)などを買収した。いずれの投資にも一貫しているのが現在の経営陣や従業員を最大限に生かし、ユニゾンは企業価値拡大のサポート役を担うということだ。「社員の意欲を引き出す経営体制に作り替えるだけで成長力が高まる」(江原代表)という。
昨年12月にもアスキーの経営権を譲り受けることでCSKと正式契約した。アスキーは収益を度外視した多角的な事業展開が響き、業績が慢性的に悪化していた。今後、減資後にユニゾンが第三者割当増資を引き受けることでアスキーの経営権を取得する。
ただ、アスキーの出版部門はパソコン雑誌、ゲーム雑誌などでブランド力があり、一定の読者層を獲得している。ユニゾンはこの出版部門を中心に、収益を着実に確保できる経営体質に切り替えていくとみられる。行き詰まってきた経営環境にどのような活路を見いだすのか。資本の論理という明快な立場からユニゾンが下す次の一手に注目が集まっている。
(ベンチャー市場部 銀木 晃)
| 会社概要 |
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所在地 | 東京都千代田区 |
| 代表者 |
江原伸好、佐山展生両代表取締役パートナー |
| 設立時期 |
1998年10月 |
| 運用する資金額 |
380億円 |
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[1月22日]