NIKKEI NET
 ニュース   マネー IT 住宅 就職 転職 経営 健康 ウーマン ENGLISH
記事 企業情報 人事 株価 ・詳細検索 ・ヘルプ
新聞購読申し込み
 ベンチャーキャピタルの素顔
(11/20)グループ投資の先陣に・体制づくりも完了−−ニッセイ・キャピタル
<center><b>高浦強平社長</b>
高浦強平社長
 「我々が先陣を切ってリスクを取りながら投資をしていく」――。ニッセイ・キャピタルの高浦強平社長は親会社である日本生命保険との役割分担をこう説明する。全国の日本生命の営業店などからの情報を元にベンチャー企業を発掘し、設立後2―3年の早い事業段階でニッセイ・キャピタルが出資。機関投資家として株式を運用する日本生命が、その後を受けて株式公開直前または公開した後のベンチャー企業に投資するという形が高浦社長の描く理想の成長パターンだ。

 ニッセイ・キャピタルは生命保険業界最大手である日本生命の全額出資子会社。今まで累計733社(9月末時点)に投資しており、そのうち112社が上場した。今まではグループ関連会社が共同で同社に出資してきたが、今年7月に日本生命本体が出資比率を従来の10%から100%へと段階的に引き上げた。また投資ノウハウの蓄積などを目的に3月に本体からキャピタリスト8人をニッセイ・キャピタルに移動。日本生命がベンチャーキャピタル業務に本腰を入れ始めた証しでもある。

 日生はグループとしてニッセイ・キャピタルの投資先を支援する体制を今後整えていく計画だ。例えば情報技術(IT)関連のベンチャー企業を情報システム子会社のニッセイ情報テクノロジー(NIT)に紹介することで企業の成長を後方支援することも可能。NITとしても新しい技術や知識を吸収するなどの利点がある。グループ全体の知識や資源を活用しての支援が可能になれば大きな強みになるが、そのための組織作りを進めることが今後の課題だ。

 保有契約高の減少など生命保険業界を取り巻く環境は厳しさを増している。それは日本生命にとっても例外ではないが、経営環境の悪化で新しいファンドの設立が困難になるなどの懸念は一切ないという。現在ニッセイ・キャピタルが運用している2本のファンドは総額160億円。そのうち144億円が日本生命による出資だが、高浦社長が「日本生命の総資産約40兆円のうちのたった144億円」と強調するように、豊富な資金力を誇る親会社への信頼は厚い。

 株式相場の低迷や情報技術(IT)不況の影響でベンチャー企業が株式公開を延期するなどVCの経営環境は悪化している。その点についても「外に出てカネを集める苦労がないから審査と発掘に集中できる」と日生の子会社であることの利点を強調する。「景気が悪いからと投資を控えるのではなく、逆に絶好のチャンス」ととらえ、投資先の経営に関与するハンズオン投資や企業買収(MBO)などを増やすことで積極的に投資先の発掘・育成に注力していく方針だ。

 今までは日本生命から預かるリポートを元に調査を実行するなど“一方通行”だった両社の関係だが、11月7日にはニッセイ・キャピタルの投資顧問業登録が完了した。それにより有価証券の価値判断など、ベンチャー企業への出資に関する助言・推奨を親会社に対してできるようになった。完全子会社化、30億円への増資、投資顧問業の助言の登録――。2001年に予定していた一連のスケジュールはすべて完了した。 具体的な数値目標はないものの、日本生命からは大手VCを上回るパフォーマンスを求められている。グループが持つ資源をいかに活用できる体制を整えるか。日本生命の要求に応えるためにも、グループ全体として明確な方針を共有していくことが必要になる。(ネット編集部 山本優)

会社概要
所在地東京都千代田区
代表者 高浦強平社長
設立時期 1991年4月
社員数 18人
資本金 30億円
[11月20日]

 当該企業の記事
 ベンチャーキャピタルの素顔
(2/19)ジャスダック上場でジャフコ追撃へ−−エヌ・アイ・エフベンチャーズ
(2/12)4本柱武器に“平等の精神”で投資−−日本商工経済研
(2/5)幅広い業種に投資、上場企業数トップに−−富士銀キャピタル
(1/29)“公開確率”でイチロー選手目指す−−UFJキャピタル
(1/22)企業価値拡大へ現経営陣を後押し−−ユニゾン・キャピタル
(1/15)3種類のファンドを柱に投資事業多様化−−あおぞらインベストメント
(1/8)伊藤忠・CTCと“三人四脚”で企業育成−−伊藤忠テクノロジーベンチャーズ
(12/26)ブームに踊らず独立したVC志向−−新光インベストメント
(12/18)グループ戦略に乗り投資拡大へ−−オリックス・キャピタル
(12/11)MPU技術との相乗効果を追求・世界有数のCVC−−インテル・キャピタル
(12/4)1号案件“必勝”へ吟味重ねる−−GAP
(11/27)欧州VBの対日進出支援・携帯関連市場に照準−−レッドシャーナン
(11/20)グループ投資の先陣に・体制づくりも完了−−ニッセイ・キャピタル
(11/13)従来型サービス業に対象絞り込み・慎重姿勢が奏功−−アポロマネジメント
(11/7)日本のモバイル技術、海外へ橋渡し−−モバイル・インターネットキャピタル
(10/30)MBOでオーナー経営企業活性化−−ドイツ銀キャピタル
(10/22)日本のMBO市場拡大に期待−−スリーアイ
(10/18)2次買い取り市場拡大に期待−−英コラーキャピタル
(10/9)荒波の中、ナスダック上場へ−−フューチャーVC
(10/2)信金と連携、細かな情報フォロー−−信金キャピタル
 NIKKEI NET ▲ 上へ 
記事 企業情報 人事 株価 ・詳細検索 ・ヘルプ
 ニュース   マネー IT 住宅 就職 転職 経営 健康 ウーマン ENGLISH
(C) 2002 Nihon Keizai Shimbun, Inc. All rights reserved.