主要
経済
政治
国際
マーケット
産業・流通
店頭・VBプラザ
社会
スポーツ
列島ビジネス
社説・春秋
人事
おくやみ
新製品
自動車
プレスリリース
景気ウオッチ
日経調査
●日経プラス1
●日経産業新聞
●日経MJ

B2O
スマートウーマン
C-Style
きょうのクイズ
ザ・ランキング
オンライン書店 bk1
出張・旅行予約
競馬
ゴルフガイド
進学ナビ
資格・
スキルアップガイド
店頭・ベンチャープラザ
ニュース VCの素顔 新規上場・予備軍
海外トレンド イベント コラム
<ベンチャーキャピタルの素顔>
(9/4)逆風下で対米投資加速、国内育成の布石に−−安田企業投資
植田稔社長
 「2003年度には米国向けの投資比率を30%程度まで引き上げたい」。米国発の情報技術(IT)バブル崩壊で世界的な景気減速が続く中、安田企業投資はむしろ米国への投資を加速する構えだ。同社の2000年度の米国への投資実績は12億4900万円で全投資額の16%強。今後3年でこれを約2倍まで引き上げようというのだ。

 米国への投資に力を入れるのは「日本のベンチャーと比べ米国のベンチャーは質が高い」と判断するからだ。99年4月からの2年間に公開した企業について、投資金額と売却金額との比率を見ると、国内の3.55倍に対し米国は5.04倍。台湾の1.81倍と比べても米国への投資が高い収益性をあげていることが分かる。また、90年4月―2001年3月の間に米国内で投資した企業59社のうち公開に結び付いたのは39%の23社。国内を含めた同社全体の割合約22%を大きく上回る。

 もっとも、米国への投資を加速するのはポートフォリオの分散だけが目的ではない。「将来的にはグローバルに展開できる日本企業を育てたい」というのが植田社長の展望だ。「50億円程度の企業価値では十分ではない」と語る植田社長の目には、多くの日本の起業家は「そこそこ」の成功で満足してしまっているように映る。日本のベンチャー企業の中からマイクロソフトやインテルのような世界的な大企業に成長する「成功事例」をつくる――。そして、その「成功事例」けん引役として、投資家も起業家も未成熟だと言われる日本のベンチャー業界を活性化するのが最終的な目標だ。

 米国への投資拡大はそのための布石でもある。日本のベンチャーがグローバルに事業を展開する際に、投資先の開拓を通じて培った米国内のネットワークを活用して米国のベンチャーとの提携を仲介するなど、海外進出を積極的にサポートしていく。また、ベンチャー先進国でもある米国の動向を把握していくことは、日本でのベンチャー育成に応用できるとの考えもある。

 一方、国内企業育成の面では、今後はベンチャー企業の経営により積極的に関与していく方針を打ち出した。2000年度に新規投資した118社のうち、安田企業投資の社員が議決権をもつ役員に就任するなど、何らかの形で経営に関与している企業は5分の1強。今後はその割合を3分の1程度まで高める。

 ベンチャーキャピタリストの強化・育成も急務だ。同社のベンチャーキャピタリストは現在30人いるが、同じ担当者が株式公開までの面倒を見るという方針でいるため、1人が担当できる会社数は十数社が限界だ。2002年度には10人程度を新規採用する計画で、うち5人はIT業界の出身者など専門分野を持ち即戦力となる人材を求める。一方、残る5人は20歳代の若手を採用する。めまぐるしく変わる技術革新に対応するためには「理系の若い人材を社内で育成していくことが必要」と判断するからだ。

 植田社長は「日本にはベンチャーキャピタルのビジネスモデルが確立できていない」と断言する。日本の経営者の多くがオーナー企業意識を強く持っていることや、リスクをとって新しい事業にかけてみようという投資家が少ないことがベンチャー企業やこれを支援するベンチャーキャピタルの発展を妨げているとはしばしば指摘されることだ。植田社長は、こうした現状を認めたうえで、単純に米国型をとりいれるのではなく「日本型のVCのあり方」を提示していきたいと考えている。

(産業部 小国由美子記者)

会社概要
所在地東京都新宿区
代表者 植田稔社長
設立時期 1996年12月
資本金 4億円
社員数 66人
[9月4日]


当該企業の記事
(3/27)富士通がネット関連会社
(2000/5/31)安田企業投資、150億円のベンチャーファンド

過去の掲載企業
(1/22)企業価値拡大へ現経営陣を後押し−−ユニゾン・キャピタル
(1/15)3種類のファンドを柱に投資事業多様化−−あおぞらインベストメント
(1/8)伊藤忠・CTCと“三人四脚”で企業育成−−伊藤忠テクノロジーベンチャーズ
(12/26)ブームに踊らず独立したVC志向−−新光インベストメント
(12/18)グループ戦略に乗り投資拡大へ−−オリックス・キャピタル
(12/11)MPU技術との相乗効果を追求・世界有数のCVC−−インテル・キャピタル
(12/4)1号案件“必勝”へ吟味重ねる−−GAP
(11/27)欧州VBの対日進出支援・携帯関連市場に照準−−レッドシャーナン
(11/20)グループ投資の先陣に・体制づくりも完了−−ニッセイ・キャピタル
(11/13)従来型サービス業に対象絞り込み・慎重姿勢が奏功−−アポロマネジメント
(11/7)日本のモバイル技術、海外へ橋渡し−−モバイル・インターネットキャピタル
(10/30)MBOでオーナー経営企業活性化−−ドイツ銀キャピタル
(10/22)日本のMBO市場拡大に期待−−スリーアイ
(10/18)2次買い取り市場拡大に期待−−英コラーキャピタル
(10/9)荒波の中、ナスダック上場へ−−フューチャーVC
(10/2)信金と連携、細かな情報フォロー−−信金キャピタル
(9/26)株安の日本市場に好機、得意のバイアウトで参入−−ニューブリッジ
(9/19)提携促進で企業価値向上へ−−STBi
(9/10)グループの世界的視点で選別、相乗効果狙う−−GEエクイティ・ジャパン
(9/4)逆風下で対米投資加速、国内育成の布石に−−安田企業投資

NIKKEI NETの最新情報は画面を更新してご利用ください。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権は日本経済新聞社またはその情報提供者に帰属します。
このホームページに対するご意見・ご感想はwebmaster@nikkei.co.jpまでお願いします。
NIKKEI NETはインターネットエクスプローラー4.0、Netscape4.0以上でご覧いただけます。

Copyright 2002 Nihon Keizai Shimbun, Inc., all rights reserved.
Nikkei Net Interactive サイト案内 検索ガイド 地図検索 路線案内 日経goo マネー&マーケット ITニュース 住宅サーチ 就職ナビ 転職情報 いきいき健康