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<ベンチャーキャピタルの素顔>
(8/28)人脈生かし欧米VB発掘−−RBインベストメント
岩橋重樹代表
 「(一時経営難に陥った英仏海峡トンネル運営会社の)ユーロトンネル社の債券取引に象徴されるように、日本は欧米への投資で損をすることが多い。だが、運用次第では(欧米への投資で)キャピタルゲイン(株式売却益)を得ることはできる」――。この仮説を証明しようと、INGベアリング証券を退職した岩橋重樹氏がRBインベストメント・アンド・コンサルティング(RBICO)を設立して1年。投資先の業種は問わないが、「3―4年で上場できる」(岩橋代表)欧米の未公開ベンチャー企業に絞り、上場すれば株を手放す。その投資方針は明快だ。

 経営陣を派遣し経営のかじ取りに乗り出すハンズオン型投資が、日本のベンチャー・キャピタル(VC)に確実に浸透しつつある。だが岩橋代表は「興味はない」とそっけない。キャピタルゲインを得るためには「上場するまでに企業価値をどれだけ高められるかにかかっている」(岩橋代表)とし、経営陣による企業買収(マネジメント・バイアウト、MBO)やM&A(企業の買収・合併)、業務・資本提携が価値を高めるのに最も有効な手段とみている。経営への発言権を保つため、投資先のほとんどに岩橋代表は非常勤取締役として名を連ねるが、あくまでも積極的に関与するのはM&Aなど事業戦略にかかわる投資先のコンサルティング業務という。

 実際、イタリア食材や調理器具のインターネット販売を手がける欧州ベンチャー「ポータベロ」は、RBICOのコンサルもあって近く伊アパレル大手のベネトンと資本提携する見通し。RBICOはこの提携で日本におけるポータベロの企業価値は高まると判断、投資に踏み切る考えだ。ほかに欧州では家具や装飾品などのアンティーク製品のインターネットオークション会社など2社に投資している。

 経営のわき役に徹する分、投資先の絞り込みには慎重だ。欧米ベンチャーの潜在的能力を測るのに、RBICOは岩橋代表の外資系銀行・証券会社時代のネットワークを最大限に活用している。RBICOはニューヨーク、ロンドンに海外拠点を抱える。ロンドン事務所の代表も務めるロナルド・ベーカー取締役は、岩橋代表のベアリング・ブラザーズ時代の元同僚。RBICOはM&Aの引き受け業務を担当していたベーカー氏の企業の成長性を見極める目に信頼を置き、それに基づいて投資先を決める。

 一方、米国ベンチャーの発掘には業務提携先のニューヨークのVC、「インシンク・キャピタル・マネジメント」との情報交換をフル活用している。インシンクを設立したピーター・ウルフCEO(最高経営責任者)もやはり岩橋代表のベアリング証券時代の元同僚。ウルフCEOがかつてハイテク関連株式を担当していたこともあり、RBCIOは為替や先物などの電子決済システム会社など2社に投資している。

 ファンドはあらかじめ投資家に開示した投資先ごとに設定しており、これまで日本投資家向けに14億円、欧米投資家向けに5億円(このうち欧州が8割)を組んできた。今年中に地銀と証券会社と組んでファンドを組成する予定で、日本企業の導入が進むとみられる確定拠出型年金(日本版401k)の運用も呼び込もうとしている。欧州ベンチャーへの日本の投資意欲をかきたてるには、岩橋代表のコネクションに基づいた情報収集力のみならず、RBCIOのコンサル能力が問われることになる。(ネット編集部 阿部百江)

会社概要
所在地東京都中央区
代表者 岩橋重樹代表取締役
設立時期 2000年6月
社員数 13人(うち海外6人)
海外事務所 ロンドン、ニューヨーク
資本金 2000万円
ホームページ http://www.rbico.co.jp/

[8月28日]



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