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<ベンチャーキャピタルの素顔>
(8/21)研究者に創業のイロハを手ほどき−−バイオテック
松本竹男代表取締役
 「うちはベンチャーキャピタル(VC)というよりエンジェル。投資というか、会社を『作る』のに近い」――。バイオベンチャーへの投資に特化した独立系VC、バイオテック・ヘルスケア・パートナーズの松本竹男代表取締役は、自らの投資スタイルを、起業家の卵を育成しつつリスクマネーを提供する個人投資家に重ねる。研究成果をビジネスにつなげようとする技術者や研究者を発掘し、創業のイロハを手ほどきするところに特化しているのが同社の特徴だ。

 バイオテックの目標は、世界に通用する日本発のバイオベンチャーの育成。ビジネスの立ち上げには「ヒト・モノ・カネ」の3本柱が必要と言われるが、松本氏はモノの部分を技術に読み替える。「日本にはテクノロジーはある。それを事業に結びつけられる”ヒト”と、リスクの高い創業時の”カネ”が不足しているだけだ」。日本油脂でヘルスケア部長だった当時から、比較的稚拙な技術でも、整ったインフラを利用して成功する欧米のバイオベンチャーを見ては「日本はこのままではダメだ」と感じていた。

 同社の投資担当者はすべてバイオ関連の知識や、経営の経験を持つ専門家。まず彼らは大学や研究所、学会の懇親会などに頻繁に顔を出し、創薬・ヘルスケア関連技術の発掘に多くの時間を費やす。その中で「ビジネスにつながりそうで、できれば国内初でなく世界初の技術」が見つかれば、松本氏ら自身が出資と同時に経営に参画。事業立ち上げが決して得意でない研究者に代わって特許の取得、ビジネスプラン策定から指導し、有能な経営者候補も引き抜いてくる。

 創業段階の投資や経営指導に特化しているから、松本氏の方針は「2―3年で投資先が離陸した後は、他のVCに(主導権を)渡す」と明快だ。成長段階に入ると株式公開準備など、経営の性格が変わるので、こうした業務が得意なVCに出資を仰げばよいと割り切っている。株式公開までつき合わないあたりもエンジェルに近いといえる。

 今年1月に立ち上げた1号ファンドでは、技術の発掘に時間がかかることから投資先は年2―3社に絞る。創業段階なので投資額は1社当たり平均2億円。このため、ファンド規模は29億3000万円と小さい。初の案件として、今年5月に1社に投資した。この会社には現在も松本氏が代表取締役として残っている。今年はあと1社程度にとどめ、経営指導に専念する。

 松本氏が嘆くのは、日本にはベンチャー精神に富んだ研究者が少なく、人材の流動性が低いことだ。有能な研究者は大学や大企業に集中しており、そこには手厚い保護がある。「面白そうだ」と興味を示しても、次の日に電子メールで「女房と話したら…」と断られるのはよくある話で、「40代前後の、技術も組織運営も知っているような即戦力をひっぺがすのは並大抵ではない」という。

 しかし松本氏は「成功例が10もあれば、殻を破って出てくる人も自動的に増えてくるだろう」と語り、その成功例を作るのが自分たちだと意気込む。今は研究者をベンチャーの世界に引っ張り込むことから始めざるを得ないが、「米国のVCはこんなことまでしない。自分でビジネスプランを作って持ち込んでくる研究者を、早く増やさなければ」――。バイオテックの成功は、日本のバイオ技術者の起業ムードがどこまで盛り上がるかにかかっているようだ。(ネット編集部 俵口和浩)

会社概要
所在地東京都渋谷区
代表者 松本竹男代表取締役
設立時期 2000年7月
資本金 3300万円
投資担当者数 8人
ホームページ http://www.biotech-healthcare.com
[8月21日]


当該企業の記事
(6/25)投資成果を報酬に反映、バイオテック・担当者自身が出資

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