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<ベンチャーキャピタルの素顔>
(8/14)ファンド通じ年金マネー取り込み狙う−−日興キャピタル
熊谷巧社長
 「情報開示などを強化して、年金資金を取り込みたい」――。日興証券系のベンチャーキャピタル(VC)、日興キャピタル(東京・中央)の熊谷巧社長は意気込む。熊谷氏は6月に副社長から社長に昇格したばかり。ネット株バブルの崩壊で投資家の間でベンチャー投資熱が一転して冷え込んでいるだけに、「中長期的な観点から資産運用する年金資金をベンチャー投資に呼び込むのは大切」と考えている。

 欧米では年金資金がベンチャーファンドに出資していることが資金の厚みに大きく貢献している。欧米に倣い、日本でも1998年から有限責任組合制度を導入した。実際に昨年からジャフコなど大手VCを中心に有限責任組合を使って年金資金を獲得する例が出始めている。

 日興キャピタルは9月をメドに総額100億円のベンチャー投資基金(ファンド)を設立する計画。100億円の調達に成功すれば同社として過去最大だ。このファンドから年金資金獲得を積極的に狙っていく。

 これまでの資金調達の主体だった金融機関や事業会社だけでなく、年金資金から資金を獲得するため今後設立するファンドは原則として有限責任組合方式を採用する。8月から有限責任組合の出資者総数を従来の49人から100人に拡大する規制緩和が実施されたことも支援材料。年内から開始した2本の有限責任組合の運用を通じてノウハウを蓄積できたほか、出資者総数の枠が外れたことで資金調達の幅が広がった。

 インターネットや情報技術(IT)分野などベンチャー企業を取り巻く環境が急速に変化していることから、情報開示も一段と強化する。投資先企業の財務内容や経営状況だけでなく、投資先企業の株式を時価評価し、出資者に対して四半期ごとに報告する。

 投資対象は「光通信技術や半導体技術などの情報技術(IT)分野だけでなく、バイオテクノロジーや人材派遣サービスなど幅広い分野に分散させる」(熊谷社長)方針だ。収益確保のメドが付きにくいネット関連サービス企業への投資は控える。

 1社当たり2億円程度と比較的多額の資金を出資し、経営支援を強化する。創業間もない時期から投資し、役員を送り込んで事業政策立案や提携先探し、販路開拓などを後押しする。投資リスクを抑えるため、事業展開の段階に応じて出資を複数回数に分ける「マイルストーン投資」も活用していく考えだ。

会社概要
所在地東京都中央区
代表者 熊谷巧社長
設立年月 1983年7月
[8月14日]


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