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<ベンチャーキャピタルの素顔>
(7/31)逆風下で技術力ある企業発掘へ−−電通ドットコム
田尻彰社長
 「米国の情報技術(IT)バブル崩壊のショックで投資先の選定には慎重にならざるを得ない」――。電通ドットコムの田尻彰社長は投資環境の悪化に厳しい表情を浮かべる。同社は投資対象を電通の業務と関連のあるベンチャー企業に絞り込み、親会社の情報技術(IT)業務拡大とのシナジー(相乗効果)を狙って設立された。しかし、ヤフーの広告収入が2001年4―6月期に減少に転じるなど、ネット広告業界を取り巻く環境が厳しくなっており、広告代理店最大手の子会社としての電通ドットコムも逆風をまともに受ける格好になっているのだ。

 同社のこれまでの投資実績をみると、2000年3月の創設時に設定した第1号ファンド(約30億円)こそ、社内ベンチャー向けを除いた約20億円をほぼ消化したが、昨年6月に設立した第2ファンド(約30億円)はまだ半分が手つかずのままだ。

 これまでは飲食店検索エンジンのぐるなびや携帯電話向けコンテンツのサイバードなどに出資。このほか社内ベンチャー向けに第1号ファンドから約10億円を用意し、スポーツ情報提供のスポーツナビゲーション、デジタルコンテンツ制作のデジタルパレットの2社を立ち上げた。電通の顧客企業のサイト作成を出資したベンチャーに委託したり、ネット広告を掲載するための媒体を作り出すことなどを通じて、電通のネット事業拡大に一役買ってきた。

 電通ドットコムの側から見ると電通本体が持つ豊富な人材と情報力を活用できるのが強みだ。電通ドットコムの社員は社長を含め6人のみ。投資先選定の審査の際には電通本体から局長以下の社員8人が社外取締役として参加する。電通本体のどのセクションとどういった仕事ができるのかを「現場の視点」から評価するため、「ジャッジ力の専門性は高い」と田尻社長は胸を張る。また、これまで投資したベンチャーの3分の2が電通本体からの紹介だったように、電通のもつ情報網が投資先の開拓にも生かされている。

 しかし、この利点が逆に作用する面も出てきた。田尻社長も「ネット広告事業は従来期待されたほどビジネスモデルとしてもうかる構図にはならない」と認める。そこで今後は技術力のある企業に注目していくという。だが「技術力のみで商売がうまくない会社」が少なくないのが悩みの種だ。資金だけでなく、経営にも関与してベンチャーの持つ先端技術を事業につなげる「ハンズオン型」の投資をしてほしいという依頼もあるが、電通ドットコムには人員の余裕がないのが現状。電通本体の関連セクションに協力を依頼したこともあるがうまくいかなかった。

 また、「いつまでにというノルマをしょっているわけではない」とは言いながら、電通としては「3―4年以内に上場できる見込みがない企業へは出資できない」という事情もある。田尻社長は「ベンチャーを育て上げる時間と労力の余裕がない」と嘆く。

 長期的な展望としては「現在はネット広告業の将来性は過小評価されており、潜在的ニーズはこれから出てくる」と楽観的だ。これまでのネットの広告主は主にIT関連企業だったため、ITバブル崩壊の影響が増幅された。これからブロードバンドの時代になり、ネット上で動画型の広告が可能になるなどネット広告の可能性が広がれば「リアルビジネス」がネット広告の市場に本格的に参入してくると読む。とはいえ中長期的に業界そのものの持ち直しを期待するのは、短期的にこれといった対策が見当たらないことの裏返しのようでもある。(ネット編集部 小国由美子)

会社概要
所在地東京都中央区
代表者 田尻彰社長
設立年月 2000年3月
資本金 5000万円
社員数 6人
[7月31日]


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