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<ベンチャーキャピタルの素顔>
(6/25)欧米型のプロ集団目指す・東京海上キャピタルの山本悟社長
山本悟社長
 東京海上火災保険系のベンチャーキャピタル(VC)、東京海上キャピタル(TMC、東京・千代田)は18日付で、経営陣7人を2人だけ残して刷新した。7月には従業員の年俸に運用成績を反映させるなど給与体系も変える。形態は株式会社だが、運営上は社員の大半を「パートナー(共同経営者)」として、それぞれに投資判断といった決定事項について権限と責任を持たせる。ナンバー3の取締役から社長に昇格したばかりの山本悟氏は、「東京海上からの出向者は、本人にVCの目的意識がなければパートナーにはしない。中途採用も入れてプロ集団を目指す」と意気込みを語る。

 TMCは東京海上が全額出資子会社として1991年に設立した。同社のスタイルは、投資先企業に社員を送り込んで経営に関与し、積極的に成長を促す「ハンズオン投資」。また、出資にとどまらず買収して経営の主導権を握るバイアウトにも積極的だ。

 良い投資案件を確実にファンドに組み込む姿勢を明確にするため、ファンド運営と同時に自己資金での投資は一切せず、また同種のファンドを複数同時に運営しないのがポリシー。1つのファンドが投資活動をほぼ終えた段階で、次のファンドを立ち上げる方針をとっている。

 95年にTMCに異動してきた山本氏は翌年、シンガポールの大手VC、トランスパック社に研修目的で派遣されている。その7カ月で得た体験が、後のTMCの経営スタイルに直結していく。

 「アジア一円に拠点を持ちながら、7カ月間でとうとう1件も投資に至らなかった」――。山本氏は当時の驚きを語る。考え方が合わない経営者、内容が理解できない事業に対しては「断るのが仕事」。吟味を重ねて投資先選びに臨むトランス社の姿勢は、1年で数十社に投資する例もある日本から来た山本氏には新鮮だった。また、ひとたび投資に踏み切れば、山本氏が「技術者集団」と称したベンチャーキャピタリストたちは、工場のラインの作り方から面倒を見た。「だからこそ大きなカネが動かせる」。山本氏は1つの確信を得て、帰国の途についた。

 昨年10月に立ち上げた総額223億円のファンドでは、3年で15社に投資する計画。日本のVCとしてはスローペースだが、ち密な経営指導を徹底するには「パートナークラスの投資担当者1人につき3社が限界」という。このファンドでは現時点で3社に対し約45億円を投じており、うち1件はバイアウトだった。

 TMCがバイアウトに力を入れる理由の1つは、ベンチャー投資に比べ1件当たりの投資規模が大きいこと。同社はベンチャー投資で5億―10億円を投資するが、買収では20億―50億円と倍以上の規模だ。このためファンドの運営効率は高まり、「少人数のプロ(の投資担当者)がいれば大きなファンドが運営できる」という仕組みになる。また、バイアウトは投資先に成熟産業の企業が多いことから、ファンドのリスク分散にも一役買っている。

 山本社長はバイアウト先の狙い目として「一定の市場規模はあるが飽和状態で、中小業者が多く、今が合従連衡の真っ盛りという業界」を挙げる。最近は、その典型という陸運業界やフィットネスクラブ業界でバイアウトや投資を手掛けている。業務効率化のノウハウを提供するだけでなく、同業他社とのM&A(企業の買収・合併)を支援し、業界での「勝ち組」に押し上げるのが最終目的だ。

 山本社長はVCのあり方について、プレーヤーである経営者を補佐して能力を引き出す「コーチ役」が理想の姿だが、そうなるには長い経験や豊富なノウハウが必要だと語る。「私(の経験)はまだ6年。まずは能力のある人たちを連れてくる『コーディネーター』でありたい」――。TMCはいま、真の「プロ集団」への道を、自分たちのペースで着実に進んでいるようだ。(ネット編集部 俵口和浩)

会社概要
所在地東京都千代田区
代表者 山本悟社長
設立時期 1991年12月
資本金 4億円
社員数 8人
[6月25日]


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