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更新:2009/07/02 (6/28)インデックスにみるシリコンバレーの姿(石戸 太氏)
この数ヶ月、住宅地にOPEN HOUSEのサインが目につくようになった。
幾つかの家を覗き不動産エージェントと会話を交わすと明らかに売却するまでに要する時間が伸びていると云う。この傾向は地域により異なり、Google のあるMt. Viewなどは引き続き堅調ではあるものの、この数年新たに開発された住宅地などの地域は、物件によっては買い手がつくまでに半年以上かかっていると云う。地域により住宅市場の差はあるものの、いつシリコンバレー全体に広がるとも限らない。
そんな心配を裏付けるかのように、アメリカの不動産協会から最新のデータが今日付けで発表された。その発表によると、全米で住宅販売件数は10.3%下落し、カリフォルニア州前においては年度比25%下落しているとある。Equityをベースにした錬金術もそろそろ剥がれだしている。
では、ベンチャーキャピタルを中心とした投資傾向はどういなのであろうか。 今年の第1四半期の投資金額は約71億ドル、投資案件数は全体で778件と発表されている。この金額は、2001年ITバブル崩壊の後、最も高い数字となっており、昨年の第2四半期の69億ドルに次ぐ勢いとなっている。この辺りが、「シリコンバレー再生」と云われる 所以かもしれない。
どのぐらいの投資がシリコンバレーで行なわれているのか。 VCは、起業初期の段階に投資を行なうグループと後期にタイミングをおくグループに分けることができる。アーリーステージを得意とするVC260社、 後期を得意とするVC152社の傾向を調べてみる。アーリーステージへの投資は、年間1、233件、その内の42%に相当する518件はシリコンバレー企業が対象となっており、投資家も41%がシリコンバレーに集中している。後期の投資を見る場合、シリコンバレー企業は、全米の30%を割っている。しかも、スタートアップやシードの段階で見る場合、四半期の投資金額は213百万ドル程度で、投資案件への金額は平均で2-3百万ドルレベルが現実の数字として現れている。一般的にVCの年間投資件数は3社から4社が最も大きく全体の62%を占め、後期の投資案件においては年間2件といった投資家が全体の70%を占めている。
米国政府の独立連邦機関である連邦中小企業庁が発表している資料を参照する場合、新たに設立される企業数は全米で年間67万社、一方において何かしらの理由を持って閉鎖される企業数が55万件、倒産件数が4万件と云う厳しい数字がある。 新たに設立された企業の内の2/3は少なくとも2年間は事業を継続しており、4年間存続している企業は44%にすぎないとある。 起業傾向を人種別で見る場合、アジア系が最も高く、次いでラテン系、アフリカ系アメリカ人と続き白人系起業率は0.24%と最も低い傾向を示している。ハイテク産業集積度の高いシリコンバレーの40%に及びアジア系人種の割合は、同地域におけるより高い起業率を支える社会的背景となっているものと云えるであろう。
最後にシリコンバレー地域の企業分布をみてみる。 9つのカウンティから構成される当該地域の内、サンタクララ、サンフランシスコ、アラメダの3地域を捉える場合、従業員10名以下の企業数は全体の80%、20名以下とする場合には全体の89%が相当する。この数値に会社登録をせずに行なっている個人事業者を加えると、これらの数値は更に高くなる。
日本の景気回復とともに"新たにシリコンバレーにチャレンジする起業家"や新たに出先機関を持つ企業も一時期に比べると多くなってきている。シリコンバレーにおける"日本再生"と云った点からは、個人的にも喜ばしい事ではあるが、これらの数値を念頭に置く場合、シリコンバレーにおけるチャレンジも具体性をおびてくるかもしれない。
※「海外トレンド」は、米国シリコンバレーでベンチャー企業関連のコンサルティングや情報収集に携わる日本人ビジネスマンによる現地からの最新情報を中心に、海外各地のベンチャー企業の動きを紹介するコーナーです。
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