世界情報通信サミット2000
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セッション1

「モバイルとデジタル家電が拓く新ビジネス」

モバイル、EC普及の起爆剤

 司会 デジタル社会はわれわれに大きなインパクトをもたらした。パソコン以外の新しいモバイル、デジタル家電が普及し始めており、電子商取引(EC)が急増するのは確実。日本よりもデジタル化が先行している欧州の先進的事例などを参考に、モバイルがどんな新しいビジネスを生み出すのかを考えたい。

アンディ・グリーン氏
 グリーン 昨年10月にモバイルのインターネットサービスを立ち上げた。12人で始めた事業で、WAP(ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル)のサービスを提供している。ECの取引機能も持ち、本の購入や飛行機の座席予約もできる。

 携帯電話などのモバイルは個人に所属するということが非常に重要。携帯電話は家族や友人に連絡を取るだけの道具ではない。データ通信を使って自分が口座を開いている銀行にもアクセスできるし、好きな商店で買い物もできる。重要なニュースも獲得可能だ。

 インターネットの力を借りて、携帯電話は自分以外の世界に対して、自分への入り口になる。つまり、「個人の窓」だ。クレジットカードを使う時にも、携帯電話で自分自身がだれなのかを証明できる。携帯電話が自分をオーソライズする時代になるだろう。

 パリッシュ 携帯電話などモバイルの急速な進化で、パソコンがなくても情報アクセスの問題は解決する。個人的な情報管理もできる多目的なパーソナル・デバイスをいつでも持ち歩ける時代になる。

 オリラ 携帯電話がなぜ人気があるのか。社会が個人化し、かつてないほどの個人重視の時代になったからだ。人々は個人的なサービスを欲しがっている。何かを使う時には信頼でき、アイデンティティーを感じることができる商品を望む。携帯電話は様々な機能を持ち財布代わりになるほどの信頼性がある。

小野寺 正氏
 小野寺 確かに、携帯電話は家族や会社に所属するものではない。個人が所有するもので、日本ではすでに2人に1人が携帯電話を持つ時代になった。やがてほとんどの人が携帯電話を持つ時代が来るのは間違いないと思う。

 携帯電話とインターネットが結び付くことでモバイルEC、つまり、モバイル経由のECが発展する可能性は大きい。その1番に大きな理由は携帯電話そのものの価格が無料ということだ。

 しかも、インターネットの接続料も月額200-300円程度。あとは通信料だけ。1番手軽に入れるインターネットの世界が携帯電話経由だ。

 携帯電話が決済機能を持っていることがEC普及のカギを握っている。ECの最大の課題はどうやって決済するか。

 携帯電話はすでに、月300円で着信メロディーをダウンロードするサービスを実施している。通常の決済方法で月300円を回収しようとすると回収費用の方がサービス料を上回る。ところが、携帯電話は300円という少額でも顧客から料金回収する手段をすでに獲得した。

ネットで広がるデジタル家電

デジタル格差解消の手段

開かれた標準カギ

<パネリスト>
ヨルマ・オリラ ノキア会長兼CEO
小野寺 正 第二電電代表取締役副社長
ブライアン・ドワティー 米ウィンク・コミュニケーションズ社会長
チャック・パリッシュ 米フォンドットコム社執行副社長
古川 享 マイクロソフト代表取締役会長
アンディ・グリーン BT戦略・事業開発担当グループ・ディレクター

<コーディネーター>
関口 和一 日本経済新聞社編集局産業部編集委員兼論説委員

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