

寮生活を送る野球部員たちの声で目が覚めた。
「…ああ。どーも」
寝ぼけ眼で返事をしたのは、体育教員室のソファの上だった。あわてて起き上がったら頭がガンガンする…。うううう…二日酔いだ…。
ゆうべは先生たちのペースに巻き込まれ、慣れない泡盛を飲みすぎた。おかげで今朝は脳みそが鉄アレイに変身している。ちょっとでも動こうもんならこの鉄アレイが頭がい骨の中で暴れ、だからといってジッとしててもそいつは柔らかい眼球の裏側あたりへグリグリ食い込んでくる…。本日もサイアク。沖縄の宴会っつーのはすさまじい。
「山城先生たちはもう艇庫にいますから」
ペコリと頭を下げ、いがぐり頭の少年たちは次々とグランドへ飛びだしていく。もうすぐ始まる夏の選抜に向け、毎日猛練習が続いているのだ。
県立沖縄水産高校。僕は今年もここに取材にやって来た。こうしてガッコウの宿直室に泊まり込んでの“密着取材”なのだ。
しかし僕の取材対象は全国にその名を知られる野球部ではない。有志の教員たちによる『サバニチーム』だった。
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