【ワシントン=藤井一明】米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は3日の講演で「今のところ政策は適度な成長と物価の安定を促すうえで適切な位置にあるようだ」と語り、金融政策の現状を追認して利下げの休止を示唆した。一方でドル安が「歓迎できない物価上昇を招いている」と表明。「インフレやインフレ期待の意味することに注意している」とも述べ、物価への影響を中心に、ドル安へ警戒感を示した。
ドル安は米国からの輸出を伸ばす点で成長に寄与する半面、輸入物価の上昇を起点にインフレ懸念を高めかねない。議長の発言は、インフレ懸念に政策の軸足を置くとともに、今月下旬の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に政策金利の現状維持の方向を示した。米国の急激な金融緩和路線は明確な転換点を迎えた。