4月から始まった75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の混乱が広がっている。厚生労働省が制度の趣旨や手続きを十分に周知していなかった影響で、自治体の窓口に問い合わせが殺到。新しい保険証の未着も続出した。増大する医療費を高齢者にも応分に負担してもらうために創設したが、運用面の不手際が反発を招いている。
「保険料は上がるのですか」「保険証が届きません」。静岡県沼津市の国民健康保険課には4月以降、新制度に関する問い合わせの電話が1日当たり100件以上かかる。3月まではほとんどなかった。職員は5人で電話対応しているが、窓口にも多くの高齢者が並ぶ。「ひっきりなしにかかって手が回らない」。こうした悲鳴が全国の自治体で上がっている。