改選議席の獲得数で第1党の座を民主党に譲る敗北にも、小泉純一郎首相は改革路線の継続を強調、強気の姿勢を崩さなかった。激戦区で民主党と激しく競り合う展開に、東京・永田町の自民党本部では「最後には何とか数字が出る」との期待も大きかったが、目標の51議席に達せず、有権者の厳しい批判を改めてかみしめていた。
午後10時25分ごろ、開票速報場に笑顔で到着した小泉純一郎首相だったが、厳しい情勢は認めざるを得ず「逆風ですね」と硬い表情に。それでも「(与党で)衆参両院の過半数を維持できれば改革路線は続けられる」とし、続投に強い意欲を示した。
今回の参院選は年金制度改革とイラクへの自衛隊派遣が2大争点。民主党の躍進を許した原因について問われると「イラクと年金の批判でしょうね」などと素っ気なく答えた。
説明責任が不足したのではないかと追及されると「説明するには時間がかかる」と繰り返した。「(説明しても)報道してくれない」などと思わず愚痴をこぼす場面もみられ、威勢のよい言葉で語りかける得意の「小泉節」は影を潜めた。
党の「2枚看板」の1人、安倍晋三幹事長も開票直後は厳しい情勢を伝えるテレビ画面をぼんやり眺め、前に組んだ手の指をせわしなく動かし、落ち着きがなかった。
日付が変わる直前になり、激戦だった山形など1人区の選挙区で民主党に競り勝つと、党幹部らから「よしっ」などと威勢のいい声が上がり、沈黙していた幹部らの表情が緩む場面も。小泉首相も余裕を見せ始め、午前零時前に退席する際には笑顔をふりまき、手を振って会場を後にした。
その後、党本部には当選した議員らが続々と報告に訪れた。ある議員は「当初の予想ほどは議席が大幅に減らずによかった」と安どの表情をにじませたが、「批判は批判として受け止めなければ」ともつぶやいていた。