消費&マーケティング248より
HOME 最新の目次 最新号記事 バックナンバー

物価「上昇感」、「下落感」を
27.1ポイント上回る
 総務省の消費者物価指数(東京都区部の総合指数)の前年度比変化率は、2001年−1.3%、02年−0.7%、03年−0.4%、04年−0.1%と、下落幅が縮小している。こうしたデフレ傾向が弱まる中で、物価が下落していると感じる消費者よりも、上昇していると感じる消費者が多い傾向が続いている
 日経産業消費研究所が2005年3月に実施した「消費者モニター調査」(注)によると、最近の物価が「急激に下落している」とした人は0.2%、「ゆるやかに下落している」は10.1%だったのに対し、「ゆるやかに上昇している」は36.9%、「急激に上昇している」は0.5%だった(他の52.3%は「変わらない」)。
 「急激に上昇」と「ゆるやかに上昇」を合わせた上昇感を抱く人(以下「上昇感」)は37.4%で、「急激に下落」と「ゆるやかに下落」を合わせた下落感を抱く人(以下「下落感」)の10.3%を27.1ポイント上回った。
 同じ質問は、02年〜04年の各年3月の「消費者の意識と行動調査」でもしているので、「急激」と「ゆるやか」を合わせた「下落感」と「上昇感」の変化を追って見よう。02年は「下落感」43.4%、「上昇感」19.8%で、「下落感」のほうが23.6ポイント高かったが、03年では「下落感」29.9%、「上昇感」30.0%と、わずか0.1ポイント差ではあるが逆転した。04年になるとその差は拡大し、「上昇感」(36.2%)が「下落感」(11.9%)を24.3ポイント上回った。この結果は05年3月の「消費者モニター調査」でも大きく変わっていない。

「上昇感」の高まり、女性が先行

 05年の「上昇感」の割合を男女別に見ると、男性は34.0%、女性は41.0%と女性のほうが多い。しかし、男女合わせた全体で「上昇感」と「下落感」が拮抗していた03年の場合も、「上昇感」は男性で24.0%、女性で36.1%と女性のほうが多かった。03年から05年への増加幅を見ると、男性が10.0ポイント、女性は4.9ポイントと男性のほうが大きい。
 「下落感」を見ると、男性は03年の33.9%から05年の9.9%へ24.0ポイントも減っている。女性の場合は03年の25.7%から05年の10.7%へ15.0ポイントの減少だった。「下落感」の減少ぶりも男性で著しいことが分かる。
 買い物などで物価の変化に敏感な女性は03年の段階でデフレの減速をいち早く感じていたが、それが男性の間にも広まったと言えそうだ。

(注)調査はいずれも日経産業消費研究所が実施。「消費者モニター調査」は、首都圏30km圏内在住の20〜69歳の男女600人(無作為抽出の調査で募集)が対象(回収率78.0%)。2002年〜2004年の「消費者の意識と行動調査」はそれぞれ20〜79歳の男女1500人を住民基本台帳から無作為抽出して実施(回収率は56.7〜64.0%)、ここでは20〜69歳について集計した。



このページの先頭へ戻る トップへ戻る