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| パネルセッションに参加する講師。左から樋爪氏、藤澤氏、横石氏、辻氏=9日、京都市 |
受賞者トークショーでは、日経地域情報化大賞各賞を受賞した団体、NPOなどの代表者がそれぞれのプロジェクトの概要や、成功のポイントなどについて語った。続くパネルセッションでは「地域からの変革〜ビジネスモデルの発見と産業創造」と題して、地域の情報化を実践する活動の中心人物がITを活用した取り組みを紹介した。ITによる人や企業の新たなつながりが地域を、さらには日本全体をどのように変えていくのかを議論した。
パネルディスカッションでは、きょうと情報カードシステム(KICS)の世話約を務める樋爪保・四条繁栄会商店街振興組合理事がKICSのビジネスモデルについて、「多くの商店が加盟することで規模が大きくなりカード会社や物流会社に対しても有利な条件で交渉を進めることができる。一商店だとカード決済は資金繰りの面で不安も多いが、KICSがクッションになることでそのバックアップができている。得た資金はネット通販などの運営に当てている」と、情報化によるビジネスモデルについて語った。
一方、にんじんネット協議会の藤澤等・長崎県立長崎シーボルト大学教授は、情報化から取り残される地方について「情報網の整備は住民がやるよりほかない。誰かがやってくれるのを待っていても、情報過疎地域はどんどんおいていかれる」とし、「地域の人がほしい情報は、遠い異国で何が流行っているかではなく、地域の安売り情報だったりする。このサービスでは催事から会合までどんな情報もそろう」と地域に密着した情報インフラの必要性を説いた。その上で「提供しているサービスは月々の使用料も安く、収益は月に90万円程度で大きな収益は生んでいない。だが、他のインフラを使った時に比べるとその差額分を地域に還元していることになり、目に見えない部分で大きな利益を生んでいる」と語った。
いろどりの横石知二副社長は、「人口2000人、高齢化比率46.27%の村で寝たきりの人は2人しかいない。どの人も生き生きと働いている。農村では仕事を見つけること自体が難しく他人頼みの生活だったのが、木の葉を採取するという仕事ができてから、自分で時流を読むようになった」と情報化が地域社会の活性化に貢献していることを強調した。
兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科の辻正次教授は、「90年代にインターネットが登場、情報の発信、共有化が生まれ自治体がメインで取り組んでいた。2000年代はブロードバンドかが進み自治体主体から地域住民主体へ変わっている」と現状を述べ、前出の3人は地域、日本の先端を走っている、としつつも「これからはリーダーに続く人を育て全体のレベルアップを図らないといけない。それに先進事例をどんどん紹介していくことが必要。地域では、地域のに合った人材、ネットワークを強めることが求められており、そうすることで地域情報化が進む」とこれからの課題を示した。
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