(2009年3月公開)
時代と共に変化していく街。私たちが安心して暮らせる美しく安全で快適な街とは。災害に弱い木造住宅密集地、高度経済成長期に都市部郊外につくられたニュータウンの建て替え、地方都市に多く見られるシャッター通りなど街自体の活性化が求められている。自然との共生も街づくりの大きなテーマのひとつだ。
アーティスト、タレントとしての活動のかたわら、街づくりやコミュニティーづくりに積極的に発言をしている洋画家・城戸真亜子氏とともに、現在の街が抱える問題点やこれからの街づくりの課題について考えていく。
- ナレーション(以下、N)
- 最終回の今回は、日本の街の未来について考えます。
これまで7回にわたり日本の街の現状を見てきました。その結果、いくつもの課題と対処の方法が浮かんできました。
- N
- 地震大国、日本…。都市の脆弱性を克服し、地震などの大規模災害に強い街づくりが求められています。
- N
- 都市の再開発を進める上で、民間の資金やノウハウを取り入れ、官民が協力して事業を行う手法の有効性が明らかになりました。
- N
- 郊外の街づくりでは、広域交通インフラの整備が、街の成長に大きな影響を及ぼすことも分かりました。
- N
- 衰退が進む地方都市。中心市街地の空洞化をはねのけ、街に活力を呼び戻すための試みが各地で行われていることが分かりました。
- N
- 少子高齢化が進む中、お年寄りと子供、そして子育てをする親に配慮した街づくりの取り組みも進んでいます。
- N
- これまで日本の街について考えてきたこの人、城戸真亜子さんは、今、こう考えています。
- 城戸真亜子氏(以下、城戸)
- 戦後60年以上経って、街自体もちょっと疲弊してきているということがあると思うんですね。だから再開発ということが大切になってきていて、実際に今それが進んでいるわけです。それと同時に、人の街に対する考え方自体も進化してきていると思うんです。
そういう中でいろんな問題があるわけです。ひとつは地震や災害に対する安全の問題。安全を確保するために街を作り直さなければならないということがあっ て、(再開発と街づくりが)進んできている。
もうひとつ考えなければならないのは、人と人が交流できる街ということだと思います。いろんな世代の人、いろ んな職種の人が同じ街に住んで、お互いに交流し合って生きていくということによって、幸せな生活が実現する楽しい街になるのではと思います。
- N
- では、再開発をどう進めればいいのでしょうか?
- 城戸
- 点ではなく面で広く開発するとか公道を含めた開発ということになると、「官」が関わってこないと難しいかと思います。その一方で、「民」の方にはきめ細かなノウハウがあったり、経済的な効果をはじめとしたさまざまな研究も進んでいるのではないかと思います。
「官」と「民」、その両方が上手に協力し合って開発していくと、用途だけの街ではない楽しい街、毎日の暮らしにエンターテインメントがあるような街づくりが可能になってくるのではと思います。 - N
- 最後に、日本の街の未来について聞きました。
- 城戸
- 本当に今からでも遅くないと思うんです。
日本というのは、江戸時代に欧米の人が庭園のようだと驚くほど美しい街づくりをしていたわけです。街をいい形に進化させていくことで、そんな日本らしい特徴のある美しい街をもう一度つくることができるんじゃないかなと思います。
そんな美しい街を期待しています。 - N
- 移りゆく時代と社会の中で、街をどう変えていくか。今、私たちの意識が問われているのかもしれません。
(了)


- これまで7回に渡り、さまざまな観点から見てきた日本の街づくり。最終回の今回は、過去の特集を振り返りつつ日本の未来の街について考える。
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- 日本は今、世界でも例を見ない速さで少子高齢化が進んでいる。これからの日本の街づくりは、どのように変っていくべきなのだろうか。
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動画で展開している内容を、テキストでもご紹介。ナレーターと城戸さんのやり取りをお読みいただけます。
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洋画家。壁画やオブジェなどパブリックアートも多数手がける。画業のほか食器デザイン、エッセー執筆、テレビ出演など幅広く活動を展開。街づくりや景観づくりへの参加も多数。アーティストとして、色の力を味方につける街デザインの提言を行っている。
戦後以来、日本は大いなる復興のなかで、街は発展を遂げてきた。それは、経済成長の過程から生まれた資産でもある一方、震災などの災害に見舞われやすい日本の風土においては様々なリスクをはらんでいる。NIKKEI NETはそんな日本の都市の現在と未来に着目し、都市が抱えるさまざまな課題やその打開策について“映像”を通して迫っていく…







