日銀はマイナス金利政策の解除を決めたが、政府はまだデフレからの完全脱却を判断していない。「再びデフレ状態に戻る見込みがないこと」などの条件を満たしていないとみているためだ。政府が物価高対策のような対症療法的な対策を手じまいし、人手不足の緩和や規制改革など生産性の底上げに軸足を置けるかが試される。 「今回の政策変更をもってデフレ脱却ということにはならない。色々な指標を総合的に判断して決めなければな…
日銀が19日、ついにマイナス金利政策の解除を決めた。一般の生活者が最も気にするのは変動型住宅ローン金利への影響と考えられるが、日銀の決定からは、既に借りている人にとって重要な基準金利の引き上げが広がらないようにする配慮が見て取れる。 低金利を理由に人気を集めてきた変動ローン金利の上昇は経済全体への影響が大きい。金融政策の正常化のスタートとなる17年ぶりの利上げを円滑に実施するため、家計への影響を…