【深セン〈広東省〉=吉田渉】中国の深セン証券取引所に設けた新興企業向け市場「創業板(中国版ナスダック)」が取引を開始、初日となった30日の上場28社の終値は公募価格から大幅に上昇して一部銘柄は公募価格の3倍に達した。株価急騰で全銘柄が一時売買停止となったが勢いは止まらず、総売買高は219億元(約2900億円)にのぼった。中国政府は次世代の有力企業育成に創業板を活用する考えだが、株式投機熱に油を注ぐ懸念もある。
過熱気味ともいえる創業板のスタートは、海外投資が厳しく制限され、長期投資の受け皿となる債券市場が未成熟なために資金の受け皿が国内株式や不動産に限られているという中国の姿を改めて浮き彫りにした。金融危機後、景気対策の名目で大量の資金供給が続く中、個人投資家は話題性の高い創業板に飛びついた。企業育成の意味で長期保有が一般的な創業板の取引すら“マネーゲーム”の舞台となった格好だ。(01:25)