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ICカード乗車券、九州で普及へ(08/01/23)

 九州の交通機関でICカード乗車券が一段と普及しそうだ。西日本鉄道は今春、グループのバスや商業施設で使える電子マネー機能付きカード「ニモカ」を導入する。長崎で路面電車を運行する長崎電気軌道(長崎市)は3月、県内バスのICカードに参加する。投資はかさむが、利便性向上で利用拡大を図る。乗降を円滑にして定時運行につなげる狙いもある。

 西鉄の「ニモカ」はバスではまず福岡市近郊に導入、2009年度中に福岡県内全域に広げる予定だ。商業施設は当初、500店で利用できるようにする。グループの西鉄ストアや商業施設のテナントに加え、福岡市の百貨店、コンビニ、商店街への端末設置を進めたい考えだ。100万―200万枚の発行を見込む。

 「ニモカ」の特徴は買い物時のほか、バスなどの利用運賃でもポイントをつけること。時間帯によってポイントに差をつけることで利用拡大を促すことも検討しているという。「ニモカ」への総投資額は07年度から3年間で80億円を予定している。

 来春、福岡を中心に144駅にICカード乗車券「スゴカ」を導入予定の九州旅客鉄道(JR九州)は現在、決済システムなどを開発中。今夏にも実物の改札機を使った決済実験を始める見通しという。東日本旅客鉄道の「スイカ」との相互利用も検討。石原進社長も「東京に出張するビジネスマンに便利なので当然考えている」と前向きだ。

 福岡市交通局(地下鉄)も来春の導入を予定。システム開発を進める一方で、200台余りある自動改札機をICカード対応機種に更新中だ。

 長崎県では、長崎電気軌道が3月下旬から約80ある車両の一部にICカードを導入、来年度中に全車両に広げる。02年に県内六バス事業者が共同で導入した「長崎スマートカード」に参加する。「バスとの乗り継ぎが楽になるうえ、乗降がスムーズになるので定時運行につながる」(長崎電気軌道)と期待を寄せる。

 同県は九州ではICカード乗車券の先行地域。「長崎スマートカード」は現在、離島を除くほぼすべてのバスで利用環境を整え、累計約50万枚を発行した。「おサイフケータイ」での利用も約1万台に達した。

 九州は全国に比べ、高齢化が進むスピードが速い。運輸各社は早急にICカードを整備し、高齢者などにも使いやすい交通機関を目指す。

(日本経済新聞九州経済面 08/01/23)



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