■当時の力があれば、サイレントウィットネス
【スプリンターズS】10月1日中山、G1・芝1200メートル
大混戦となった「サマースプリントシリーズ」は、夏場に実施されながら、現在の短距離路線の駒不足を見事に露呈してしまった。牝馬の5戦全勝。3戦は1600万条件馬が勝った。秋から始動する大物もいるわけではなく、4頭の外国馬の壁はかなり厚いだろう。
連覇を狙うサイレントウィットネスは3度目の来日。昨年は地元・香港のオフを挟んで安田記念、スプリンターズSで「(3)(1)」だったが、どちらも印象的な内容だった。東京1600メートルという厳しい条件での粘り込み。前日に放馬しながら、デュランダル、アドマイヤマックスを完封した勝利。当時の力があれば連覇は確実だが、帰国後に体調を崩し、05―06シーズンは不振のまま終わった。4月には1400メートル戦でジョイフルウィナーの2着に入ったが、4カ月半の休養でどこまで戻ったか。地元では復調ムードが伝えられているが…。
豪州のテイクオーバーターゲットは一足早く来日し、セントウルSで2着。ウインレジェンドと先手を争い、4コーナーで早めに先頭に立ったが、中京巧者のシーイズトウショウに3馬身差の完敗。ただ、当時はほとんど追い切りらしい追い切りも消化せず、レース自体が調教替わりという豪州馬らしい使い方。むしろ好結果と言える。昨年のケープオブグッドホープに続き、「グローバル・スプリント」に積極参戦する1頭。夏は英ロイヤルアスコット開催の2戦とジュライCで「(1)(3)(7)」。型通り調子を上げれば首位候補に。
残る2頭は英国馬。ベンバウンはレーティング115ながら、関係者によると「実際は2―3ポンド低い評価が妥当」といいやや格下。レザークの方はゴールデンジュビリーS、ジュライCとG1連覇。テイクオーバーターゲットとの対戦では2勝1敗だった。地元の利を考えると過信は禁物で、欧州勢には日本の速い馬場への対応の難しさがつきまとう。ただ、実力は芝短距離路線で世界トップクラスに位置しており、日本の馬場への適性さえあれば、好勝負は可能。
日本勢は正直、苦しい。格ではオレハマッテルゼだが、前回の安田記念は1番人気を裏切り10着。芝1600メートルではフジサイレンスに負けている馬で、G1で人気になる自体が間違いという感もあった。重賞でなかなか勝てず、柴田善騎手の進言で参戦した高松宮記念が初重賞だった。続く京王杯SCはスローペースに落として逃げ切ったが、明らかに展開に恵まれた。今回は高松宮記念と同じ1200メートルでも坂のある右回り。中山は2着1回。コースは問わない方だが。
シーイズトウショウは「サマースプリント」に、結局3回も走った。キーンランドCを押し切っていれば、ここに直行できたが、チアフルスマイルに差されたため、シリーズ制覇を狙って中1週でセントウルSへ。ここは圧勝だったが、当日は体重10キロ減。昨年のこのレースでは体重32キロ減で全く動けなかった"前科"もある。もともと平たん向きで、中山は3戦とも4着以下。体重減なら軽視。
ステキシンスケクンは京成杯AH優勝。1600メートルのG3を2勝したが、もっと短い距離の方が良いか。1200メートルで前進が期待できる。
|