エイボンの04 牝 父エアシャカール 2月16日生まれ
関係者の話を総合する限り、ひょっとしたらサンデーサイレンス産駒の最強馬は、エアシャカールでは無かっただろうか?
2000年の皐月賞と菊花賞に勝利。日本ダービーこそ、同じ社台ファームの盟友アグネスフライトに交わされたが、その後で陣営が海外遠征に連れていったというのも、レースの結果とは関係なく、この馬の能力の高さなら、海外の一流馬ともまともに競馬が出来る、と考えていたとするとどこか頷ける。
育成を施していた社台ファームでも、「2歳の春から夏にかけて、これほど成長した馬はいない」と今でも語り継がれる程の大物ぶりだったという。現2歳馬における来年のクラシック候補として、全弟のエアザバスの名前が上がっているが、それは動きの良さだけでなく、きっと「エアシャカールの弟」という肩書きも、関係者の評価を上げているのでは、という気もしないでもない。
サンデーサイレンス系種牡馬の成功するトレンドが、ダンスインザダークに見られるように「菊花賞や天皇賞・春に勝てるようなスタミナの持ち主」とするのなら、マンハッタンカフェと共にエアシャカールも、種牡馬として大成する可能性は充分に秘めていた。だが、昨年の3月13日、放牧中の事故によりその可能性を僅かしか残せないまま急逝してしまう。それでも、エアシャカールの血を引く産駒が4頭存在し、その4頭全てが母系として血を伝えていく牝馬だった、というのは、血のもたらした宿命のような気もしてくる。 その貴重な1頭が、下河辺牧場に生まれている。エイボンの2004(牝、父エアシャカール、2月16日生)は、母系にラグビーボールの名前も見つけられるように、牧場きっての名牝系の出身でもある。
「母のエイボンは若い頃はうるさい馬だったのに、年齢を経ておとなしくなってきましたね。そんな母を見て育ったからか、この馬もおとなしくて、いや、マイペースといった方がいいのかもしれません」
とは牧場スタッフの言葉。体の線が綺麗に出ながらも力強さのある馬体は、父エアシャカールの印象が強く出た感もある。そう言えば牧場時代の父も、どちらかというとマイペースな馬だったと聞く。父さながらの成長力で、牝馬ながら父の果たせなかったダービー制覇を成し遂げてもらいたい、というのは勝手な夢だろうか?
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