シスターリッチの03 牡 父ニューイングランド 4月3日生まれ
取材で訪れた高瀬牧場の放牧地には、大きな水たまりが出来ていた。
「水たまりと言うより、白鳥の湖かな」
と代表の高瀬良樹さんは笑うが、まだこれだけの水が放牧地から引かないほど、8月の台風の被害はひどかったということが分かる。
氾濫した新冠川添いにある高瀬牧場も、放牧地に水が残っている以外にも、濁流で牧柵が壊されるなどの被害を被った。台風の直後の函館2歳ステークスで、生産馬のフィーユドゥレーヴが重賞勝ちをおさめたものの、その日、高瀬さんは復旧作業に負われ、表彰台に上がることができなかった。
ただ、救いと言えるのが、高瀬さんを励ますように牧場の生産馬は活躍を続け、そして、放牧地の面積を充分に取っていることもあって運動面などで、当歳馬たちや繁殖牝馬などに不都合が生じていないことだろう。
まだ被害の後は色濃く日高の地に残っているが、様々な方の支援や、被害に遭われた方の努力もあって、着実に復興しつつある。日高の地で仕事をさせてもらっているものとして、改めてエールを送りたい。
今回紹介する当歳馬はシスターリッチの03(牡、父ニューイングランド、4月3日生まれ)。祖母にロジータ、母の兄妹にレギュラーメンバー、イブキコマンダー、また近親にカネツフルーヴ、イブキガバメントと、日本屈指の牝系を血統内に持つ。この名牝系に高瀬さんが配合したのは、サンデーサイレンスを父に持つ。ニューイングランドだった。
現役時は7戦して4勝の成績を残したニューイングランドだったが、2着が2回あり、しかも重賞初挑戦だった函館記念で2番人気に推されたほど、能力は高く評価されていた。
しかも叔父にウッドマン、近親にもアサティスと種牡馬の名前も並び、怪我さえ無ければ、GT級の活躍を残して種牡馬入りできたのでは、という評価も生産地では受けている。
シスターリッチの03は、自らが良血の出身だと分かっているのか、利発で性格もしっかりとしていた。当歳馬が放された放牧地を、柔らかい身のこなしで、いつも先頭で駆け抜けてくるのもこのシスターリッチの03だった。父ニューイングランドの高い能力は、名血を土台としたこのシスターリッチの03に間違いなく受け継がれたと言えよう。
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