(2/19)「狭き門」調教師試験・進まぬ新陳代謝、求められる“荒療治”
中央競馬の調教師は狭き門だ。3月から新たに免許を発給される7人が15日発表されたが、1次(筆記)試験の受験者は148人。7人のうち、的場均騎手(43)は、1000勝達成騎手の特典で合格が確実だったため、実質的な競争率は25倍弱だった。過去の合格者の中には、10回以上受験した人も少なくない。
免許を取得すると、通常は1年後に美浦か栗東で馬房を貸与され、きゅう舎開業となる。だが、今春開業できるはずだった8人中3人は、来春まで1年待たされることになった。新人調教師には、定年(70歳)で引退した調教師の馬房が割り当てられるが、今年は美浦の引退者が柴田欣也調教師1人で、馬房が足りなかったためである。結局、美浦で開業予定の4人が昨年暮れに抽選を行い、菊川正達調教師の開業が決まった。来年も美浦の引退予定者は2人だけ。またも待ち組が出そうな気配である。
今年、美浦の合格者が3人止まりだったのも、引退者が少ない点にJRAが配慮した可能性が高い。合格できる水準にありながら、能力とは無関係な馬房数の制約という問題で、多くの人がチャンスを逃しているとすれば、いかにも不合理である。
JRAは「調教師間の競争促進」を掲げているが、定年者を補充するだけの今の試験制度では、新陳代謝も進まない。不成績のきゅう舎の馬房を削減してでも、調教師を増やして競争を厳しくするような“荒療治”が必要なときである。(野元賢一)
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