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創&芸美術・芸能・文芸を歴史的視点や展望交え紹介
環境配慮のアート多彩――水都大阪2009、集客上々2009/09/08配信
堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島の東端に位置する中之島公園。会期中は「水辺の文化座」と呼ばれ、メーン会場として多数のプログラムが実施される。仮設小屋や屋台が軒を連ね、大勢の来場者でにぎわっている。 あるテントの前で、100本以上のペットボトルで作られた竜やカメを見つけた。テント内の机やイス、シャンデリア型の飾りなどもペットボトル製。藤浩志によるワークショップ「かえる工房」だ。「生活廃材を地域の人々から回収し、街の飾りにリサイクルする仕組み作りの提案がしたい」と藤は話す。「敷居が高いと思っていたアートの世界がぐっと身近になった」と、親子連れの参加者。 「リサイクル」はイベント全体のキーワードの1つ。アートユニット、KOSUGE1―16によるワークショップ「スキン工房」は、履き古したスニーカーをサンダルや小物に作り替える。公園の中央には、竹でできた傘状の構造体が何本も立つ。芦沢竜一による「BAMBOO FOREST」だ。滋賀の荒廃した竹林を再生すべく伐採した2500本の竹を使った。 停泊所には「リバイバル(再生)」をテーマに掲げるヤノベケンジの「ラッキードラゴン」が首をもたげ、羽を広げていた。名前の通り、竜をモチーフにしたアート船。操縦室には放射能防護服を着たチョビひげにバーコード頭の人形「トらやん」の姿。市内の河川を往来し、火を噴くパフォーマンスも見せる。「こんなアートもあるんだとの驚きから、アート全体への興味を持ってほしい」と、ヤノベは呼びかける。 水辺の文化座はほかに、パラモデルや小沢剛、日比野克彦ら100組以上のアート作家が参加、ワークショップやイベント、作品展示などを実施する。鑑賞型からダンスや音楽関連などイベントの種類が豊富で、幅広い人が楽しめそうだ。 中之島公園から少し西側へ行くと、大阪市役所の重厚な建物がある。天井の高いロビーに、トらやんが巨大化したというコンセプトで制作された、高さ7.2メートルの巨大な金属製の機械彫刻「ジャイアント・トらやん」が威容を見せる。もちろんヤノベ作だ。
また、市内の河川には遊覧船を航行させ、八軒家浜では「水都朝市リバーカフェ」を開く。難波橋や天神橋の夜間ライトアップなど「1人でも多くの市民に参加してもらいたい」と、プロデューサーを務めるアートディレクター、北川フラムは言う。 8月22日の開幕以来、6日までに来場者数は49万人を超え、目標の100万人に向け滑り出しは上々。夏休みと重なったことに加え、開放的な展示空間でアートを楽しめることも奏功したといえる。だが大事なのは、このにぎわいを一時で終わらせず、いかに恒常的なものにつなげるかだ。「会期を終えた時、大阪の魅力もまた高まっているはず」と北川は言う。アートを軸にした大阪の都市再生は可能か、挑戦は始まったばかりだ。 (大阪・文化担当 田村広済)
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