孫為民 蘇寧電器 総裁
国際化へ日本に学ぶ
20年の歴史を持つ蘇寧電器は現在中国本土の300都市で、約1000店のチェーンを構築している。毎年200店ずつぐらい増えている。上場しており、企業の市場価値は家電販売分野では2位につけている。
企業の発展のために考えていることが3つある。1つは進んだ管理形態を取り入れ、企業を国際的な組織にすること。2つ目は、国際的な物流体制の整備。そして3つ目は、個々の店舗の自由度を高めることだ。
3つ目はチェーン経営の放棄と思う人がいるかもしれないがそうではない。中国のマーケットには、上流の家電メーカーが下流の店を牛耳る現象がある。投資効果を上げることを考えれば、各店が地域事情に合わせ、自らの経営を自由にやっていけるようにするのが一つの手段だ。
さらに我々からの発注によってメーカー側をコントロールできるような、受発注の仕組みをつくりたいと考えている。我々の販売予測によって市場に影響を与える。ラオックスとの協力関係を結んだのも、日本に足を置いて、日本メーカーと深い関係をつくりたいからだ。独自ブランドをつくる点でも有効な考え方だ。この点ではすでに一定の成果を上げていると思っている。このように考えるのは、価格をメーンにするのではなく、商品主導にしたいからだ。製品の企画から競争に勝ちたい。
蘇寧電器は今年、日本の家電量販店ラオックスと資本関係に入った。短期的にはこの企業の赤字からの脱却をめざすが、長期的には、ラオックスというブランドに立脚し、日本市場で発展することを考えている。
我々の方向性は、日本流と米国流を有効に融合させることになると思う。日本は大型店を開発し、多くの品ぞろえで客を引き付ける。米国は日本のように多様な選択肢を用意するよりも商品やブランドを管理することで利益を上げている。日米の異なる先進性をかんがみて、中国ではどうするか。品ぞろえの日本流、品を限るアメリカ流の間でいかに合理的にやるかを考えている。
中国の企業にとって先進国の成熟した市場に入り、成熟した経験を学ぶことは重要だ。こういった時期に日本市場に参入したのは、国際化の第一歩。経験を積み上げ、新しい発展のモデルをつくりあげたい。
[10月27日/日本経済新聞 朝刊]
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