| 講師紹介 |
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後藤 卓也 花王 会長 |
決めるべきは自分で判断
社長に就任した1997年、それまで17期続いた増収増益記録が途切れた。「無理に数字を立てても長続きはしない」と、販社の小売店への卸価格引き下げを販売促進費で金銭補てんする制度を見直したためだ。それが消費財不況とされる中で、経常利益については今日までの25期連続増益につながった。
社長在任中の7年間、米国のフロッピーディスク工場を閉鎖する一方、米高級ヘアケア用品大手のジョン・フリーダや、制汗剤の「バン」などを買収。事業の選択と集中の姿勢を鮮明にした。一度は合意したカネボウとの化粧品事業の統合交渉でも、主導的役割を果たした。
傍流の化学畑の出身。20歳代半ばから30歳代半ばまで、2つの出向先で過ごした。「自分で判断して決めるべきは決める」という経営手法はこの時、培われた。理屈や虚飾がはげ落ちるまで現状を見定め、取引先や社員に納得できるまで質問を重ねる。
「数字ありきでは技術は育たない」と、研究開発費の約2割を基礎研究に優先配分する社内ルールを策定。生産の外部委託による効率化を促すアナリストには、熱弁をふるい反論する。生産部門の絶え間ない改革と基礎研究の充実こそ、メーカーの成長を支えるとの信念を持つ。
経営指標へのEVA(経済的付加価値)の導入や、企業の社会的責任(CSR)専任部署の設置など、欧米の企業経営の潮流をいち早く、国内日用品・化粧品業界で取り入れてきた。それ故に、米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や英蘭系ユニリーバへのキャッチアップの必然性も痛感している。千葉大工卒、65歳。
[9月5日/日本経済新聞 朝刊]
| ●生年月日 |
| 昭和15年(1940年)8月19日 |
| ●出身地 |
| 東京都 |
| ●学歴 |
| 昭和39年3月 | 千葉大学工学部工業化学科 卒業 |
| ●職歴 |
| 昭和39年 4月 | 花王石鹸株式会社(現 花王株式会社)入社 |
| 同54年11月 | 泰国花王実業株式会社出向 同社工場長 |
| 同62年 5月 | 栃木工場長 |
| 平成 2年 5月 | 化学品事業本部長 |
| 同 2年 6月 | 取締役 |
| 同 3年 7月 | 常務取締役 |
| 同 6年 6月 | ピリピナス花王インコーポレーティッド取締役会長 |
| 同 8年 1月 | ハイポイントケミカルコーポレーション取締役会長 |
| 同 8年 6月 | 専務取締役 |
| 同 8年 6月 | 花王コーポレーションS.A.(スペイン)取締役会長 |
| 同 9年 6月 | 代表取締役社長 |
| 同14年 6月 | 兼 執行役員 |
| 同15年 6月 | 代表取締役 兼 社長執行役員 |
| 同16年 6月 | 取締役会会長(現任) |
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