トム・ウィーダーマイヤー ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS) COO 兼 UPSエアラインズ 社長
持続的成長、信頼が重要

UPSは世界最大の物流企業で、1907年に創業した。当初はシアトルを拠点に自転車を利用したメッセンジャーサービスを行っていた。
電話普及で廃業に追い込まれかけたが、創業者ジム・ケイシーは得意先を回り、顧客リストをライバルに漏らさないと約束することで信頼を得た。その意味で、信頼は我々のブランドとその成長のために不可欠だった。
80年代に顧客が全世界に届くことを求めるようになり、航空会社を始めた。現在は260機保有し、世界で11番目の航空会社だ。UPSは1日1330万個の貨物を扱っている。
我々が「シンクロナイズド・コマース」と呼ぶ概念は、サプライチェーンの顧客の間に立って、様々な貨物、情報、お金の流れをバランスよく最適化するよう管理することだ。我々はこれを世界的規模で実践している。
企業文化を強化するのは信頼だ。トラックのドライバーは数百万ドル相当の商品を運ぶが、誰かが見ているわけではない。貨物は時間通りに正しく配達されなくてはならない。我々は必死にブランドの評価を守ってきた。
適切なガバナンスには経営方針や商行為、コンプライアンス(法令順守)に関する全社規模の教育プログラムが不可欠だ。
よい行いを奨励するメカニズムを作らなくてはならない。外部監査役を招いたり、各分野で基本的なコンプライアンスが維持されているかを監視するマネジャーを置いたりといったことだ。ホットラインなどを通じ匿名で間違った行為を報告できるようにしている。「信頼せよ、しかし検証せよ」ということだ。
[10月22日/日本経済新聞 朝刊]
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