ランドルフ・ブレーザー ベリングポイント 会長 兼 CEO
効果見定めIT投資を

この数年で企業のIT投資に対する姿勢が変わってきた。IT投資の効果がきちんと収益につながっているのかをチェックしつつ、慎重に投資していこうという考えが強まっている。そこで今、注目されているのが総資本利益率(ROI)だ。
事業に投じた資産や資本でどれだけ利益を上げたかを示すROIをIT投資をする際の指標として用い、効率的な投資を行おうという動きだ。多数のIT関連のプロジェクト、事業ごとにROIをはじき出し、ROIの高いプロジェクトから優先的に取り組んでいくという考え方だ。
米国ではインターネットバブル崩壊を境にIT投資への見方が変わった。以前は新技術が登場すると、まずハイテク企業群が率先して採用、これにいわゆる大手企業が続き、最後に政府など公的団体が採用するといった形でIT投資が進んだ。企業は新しい技術そのものに目を奪われ、技術がもたらす利益の検証を怠っていたといえる。
ゼネラル・エレクトリック(GE)のイメルト会長は「今、IT投資に対して企業は慎重だ」と述べている。ただ、IT投資は無駄ではなく、企業は依然としてITによる効率化を必要としている。そこで我々コンサルティング会社は顧客企業の収益に結びつくIT技術、ビジネスモデルを提案、実現することが使命となる。
顧客はコンサルティング会社、ソフト、機器メーカーを個別に選んでシステムを検討することも、すべてを持つIBMのような企業に委託してしまうことも可能だ。ただ、常に顧客に最適なシステムを考えると、適宜それぞれの企業と提携する形が望ましいと考えている。
[10月22日/日本経済新聞 朝刊]
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