日経フォーラム世界経営者会議
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円高懸念払しょくを
ロナルド・マッキノン スタンフォード大学 経済学部教授

 日本の金融政策と不況のリンクというテーマは、IT会議にはそぐわないと思うかもしれないが、マクロ経済が健全でないとIT革命の利益を得られない。

 巨額の財政赤字から、日本の景気を回復させる上で財政政策は限界にきているし、従来型の拡大的な政策をとってもスランプから脱することはできない。

 米国の重商主義と日本の貿易黒字を理由に、金融市場には今でも円高への懸念が根強い。これが日本の長短金利を低下させた。銀行は新規貸し付けでは利益を期待できないようになり、企業向け融資が伸び悩む原因となった。

 円高に対する懸念を払しょくさせるべきだ。日本政府や日銀が単独で円高を防ぐことは困難で、米政府との協力が必要だ。貿易紛争が起きても制裁しないといった商業的な協定や為替の基準を両国が決め、基準から相場が大きくかい離しそうになったら介入すべきだ。

 円高懸念がなくなれば、日本経済は回復に向かうだろう。国民のデフレ懸念が後退して住宅投資が回復してくるし、実質金利が下がれば個人消費も回復する。一方、名目金利は上昇するので、銀行の融資業務への意欲が回復して、民間資金の国外流出も止まるという好循環を生むはずだ。

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