日経フォーラム世界経営者会議
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ネットは不可欠なツール
ルイ・シュバイツァー ルノー 会長 兼 CEO

 ルノーは過去数年に広範な革新を経験した。地域に根付いた中規模の企業から、世界の6大自動車メーカーの一角にまで成長した。デザインや技術面の革新、競争力、海外展開という3つの優先事項に焦点を絞り、利益を伴った成長を求める戦略をとった結果だ。

 技術革新では日産自動車との提携による車台の共通化、ハイブリッド車や燃料電池など次世代技術の共同開発で、多大なコスト削減が可能になる。また、受注したモデルを2週間以内に生産・納入するという目標を設定し、実行中だ。成果は2001年末に出るが、成功すれば我々はこの分野でナンバーワンになる。

 ITは今や不可欠なツールだ。「BtoB(企業間電子商取引)」ではインターネットを使った仮想の部品取引市場「コビシント」のメンバーであり、「BtoC(消費者向け電子商取引)」ではネットを使って顧客との関係を維持し発展させていくため必要なツールの開発を急いでいる。今年はネットに8000万ユーロを投資する。

 海外展開では日産への出資で強力な2国間グループが生まれた。両社合計の年間生産台数は500万台、年間売上高は950億ユーロ強となる。さらにルーマニアのダチアと韓国・サムスン自動車を買収。世界第二位のトラックメーカーであるスウェーデン・ボルボの最大株主となり、独ダイムラークライスラーグループの挑戦者になった。

 ルノーは海外では常に現地パートナーを求めてきたが、日産との提携は全く異なる性格のものだ。我々は戦略と経営手法を共有する団結力のある二国間グループを築き上げていくという明確な目標を持っている。昨日、日産のリストラ計画の進展に関する発表があったが、速やかな革新が可能ということはその企業に基本的な力強さがあるからだ。才能あるカルロス・ゴーンが、日産の根底にあった力を引き出したということだ。

 世界の自動車市場のうち、我々が開拓に力を注ぐのは途上国や新興国だ。低価格車の生産ベースとしてダチアを買収したおかげで、税込み小売価格5000ユーロの車を2004年に売り出す計画だ。近代的で信頼性も高く、室内も広いが、価格も維持費も安く何100万人もの人々が買える。この車こそ自動車産業の未来を担う車、そして自動車産業が未来の業界であることの証拠となる。

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