非音声への転換進み、携帯電話の発展続く
立川 敬二 NTTドコモ 社長
1990年代は移動通信ビジネスにとっていい10年だった。日本では固定電話の加入者の伸びが止まった後、移動電話が94年から拡大を始めた。その後わずか6年間で移動通信は加入者が6000万人を超え、今年3月には固定電話の加入者数を抜いた。2005年には7900万人まで伸びると見られる。
移動通信で特徴的なことは、音声から非音声への転換だ。音声通信市場はいずれ伸びが止まり、データ通信などが主流になる。ドコモの場合、携帯電話によるインターネット接続サービス「iモード」の加入者数は昨年2月のサービス開始からわずか1年8カ月で1300万人を超えた。またiモードで閲覧できるサイト数も2万5000に達した。
来年5月から開始する次世代携帯電話サービスは、移動中でも今の40倍、静止状態なら200倍の高速通信が可能だ。本格的な映像の送受信ができるようになれば、必然的にデータ通信は増える。非音声の通信量は2005年には音声に追いつき、2010年には全通信量の70-80%まで拡大すると見ている。
ネット接続サービスの誕生は、これまで人に限定していたサービスを機械にまで広げた。自動車向けの位置検索サービス、音楽配信など情報配信サービスは人対人があたりまえだった通信の概念を変えた。さらに環境監視の遠隔操作や機械の自動制御など機械対機械という形態も広がっていく。人は多くても1日に活動する時間は18時間程度などに対し、機械は無限だ。
海外への事業領域の拡大も重要だ。持ち歩けるという特性をせっかく持つのだから、世界で使えないと意味がない。次世代サービスでは携帯電話の技術方式が世界で標準化された。この方式が各国で速やかに導入されれば日本で使っている携帯電話機が米国でも欧州でも利用できる。
将来は音声だけでなく、iモードなどのマルチメディアサービスを世界で使えるようにしたい。そのためには現地のパートナーが必要だ。買収することも可能だが、提携で十分。日本の利用者の利便性を考えた場合、日本との交流が盛んなアジアが主体となる。米国や欧州などもできるだけ早く対応できるようにしたい。
携帯電話は79年に第一世代であるアナログサービスが始まった。今は第二世代と呼ばれるデジタルサービスが利用されている。来年5月から新しく第三世代が導入される予定だが、さらに高度化した第四世代を研究中だ。2010年には実用化が可能かもしれない。
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