1996年に中国銀行に入行してから主に外国為替と国際業務を担当した。ロンドン、ニューヨークの駐在経験もあり、市場経済のもとでの金融システムについて熟知している。

　1993年４月、中堅民間商業銀行の中国光大銀行を擁する中国光大集団有限公司の副総経理に転身した。光大集団への転任は外貨や金の売買業務を学ぶためだったと言われている。

　1993年12月に中国銀行に行長兼副董事長として復帰した。これは朱鎔基現首相が中央銀行総裁に就任した４カ月後のこと。このため一部には、王氏の中国銀行行長就任は、朱鎔基氏の強い意志が働いていたとの見方がある。

　中国銀行は四大国有商業銀行の１つで、同国唯一の外国為替銀行。中国国内に15,000の支店・出張所を持ち、従業員は約20万人。1997の資産総額は２兆2300億元（約33兆円）、税引き前利益は58億7000万元（約880億円）でいずれも中国の銀行では最大。