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ジョセフ・エストラダ氏
フィリピン大統領
 民衆に人気の「エラップ」

 「エラップ」の愛称で大衆に親しまれる。男友達という意味のタガログ語(パレ=PARE)を逆さまに読んだもので、アクションスター時代からこう呼ばれる。

 1937年、エヘルシト家の10人兄弟の9番目として誕生。家は裕福で、兄弟の多くは高等教育を受けて医者、法律家などになった。だが、本人は大学を卒業せず、20代前半に俳優になり、「エストラダ」の芸名で成功する。

 大衆は犯罪撲滅を訴える大統領の姿に、若きアクションスター時代の面影をダブらせる。民間調査機関によると、今年3月時点の支持率は77%。インテリ層の受けは必ずしも良くないが、人口の大半を占める貧しい人々の支持が根強い。

 政界入りは67年。マニラ首都圏のサンファン町長に当選し、マルコス政権が崩壊した86年まで在職した。同町長時代からの人脈は現在も生きている。長男が現在のサンファン町長を務める。

 87年に上院議員に当選、91年には在比米軍基地の存続反対の先頭に立った。92年副大統領、98年5月には大統領選を圧倒的な強さで制した。毎週土曜日、ラジオ番組のホストを務め、政権が取り組んでいる課題を国民にわかりやすく解説している。62歳。

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