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ゼティ・アクタル・アジズ氏
マレーシア中央銀行副総裁
 マーケットの安定化に手腕

 マラヤ大学の副総長の娘として生まれ、その学究肌は内外で有名だ。米ペンシルベニア大学で博士号を取得した金融政策の専門家。学位論文は「ポートフォリオ・マネジメント」の分野で先駆的な研究だったと評価が高い。ソフトな語り口で自らの主張を論理的に語る姿勢に支持者も多い。

 85年に入行、89年から94年までマレーシア中銀ロンドン事務所代表を務める。95年に総裁補の1人に昇格し、女性として初めて中銀の要職についた。

 昨年8月末、総裁と副総裁が辞任した際には、総裁代行として9月の資本取引規制導入をマハティール首相とともに発表した。発表当時は市場経済化の流れに逆行するとの批判もあったが、株価が落ち着くなど、結果的に経済はその後安定してきている。

 4月末には米国を訪問、ワシントンのナショナル・プレス・クラブでマレーシア経済の健全性を訴えた。マラヤ大で経済学士、米ペンシルベニア大で金融学博士号取得。51歳。

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