Asia 99

比大統領、東アジア共通通貨を提唱
エストラダ比大統領

 エストラダ大統領は欧州単一通貨「ユーロ」の発足を踏まえ、東アジア共通通貨構想を「真剣に検討すべき時が来ていると強く感じる」と言明。共通通貨は域内の経済統合を加速するとともに、各国の金融・財政政策の協調を通じてアジア経済の安定に寄与するとの見方を強調した。

 同大統領はアジア安全保障問題に関して、朝鮮半島、南シナ海情勢、中国・台湾、インド・パキスタン関係の4つの懸案事項を挙げた。大統領はこれらの問題解決に向け「ASEAN地域フォーラム(ARF)の権限の強化や活性化、あるいは新たな地域安保メカニズムの構築を考えるべきだ」と述べ、アジア安保体制確立の必要性を訴えた。

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