Asia 99

韓国金融監督委員長「通貨危機予防で域内協調を」
韓国の李憲宰・金融監督委員会委員長

 韓国の李憲宰(イ・ホンジェ)金融監督委員会委員長は3日、国際交流会議「アジアの未来」で講演し、通貨・金融危機を克服した経験を踏まえ、「東アジア各国は通貨切り下げや保護貿易主義に走らないよう合意することが重要だ」と指摘した。さらに短期資本移動に伴う通貨危機などを予防するため、東アジア各国に政策協調を求めるとともに、「域内の早期警戒システムの構築や緊急信用供与枠の設定」の重要性を強調した。

 同委員長は、韓国が危機後、「国際通貨基金(IMF)プログラムに基づく包括的な構造改革を断行し、国際的な信用を獲得する」ことを最優先させたと説明した。銀行数が27行から17行に減少するなど、抜本的な改革で金融システム全体の健全化が進み、急速な経済回復につながったと述べた。

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