Asia 99

高村外相、北東アジアでの対話拡大を提唱
高村正彦外相

 高村正彦外相は3日午前、都内のホテルで開かれた国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞社主催)で講演し、北東アジアの安全保障問題を巡る対話の枠組みついて「日本、米国、中国、ロシア、韓国、北朝鮮が参加した形で話し合う場や、日中韓あるいは日米中の間でも新たな対話ネットワークを構築し、既存の枠組みに重ね合わせていくこともアジアの平和と安定に資する」と述べた。これは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)政策に関する日米韓3国の協調体制に加え、新たな対話の枠組みを構築する必要があるとの考えを示したものだ。

 外相はこのほか、アジアの繁栄に向けた努力として(1)インドネシアの政治的安定と経済的発展(2)社会的弱者支援(3)「東南アジア諸国連盟(ASEAN)10」への日本の協力(4)金融や貿易投資などグローバリゼーションへの対応(5)日本の経済再生への努力――の5点が重要だとの考えを示した。

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