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経済回復、口々に決意
 夕食会、160人が歓談

夕食会に出席した(左から)エストラダ大統領、小渕首相、マハティール首相
 国際交流会議「アジアの未来」の講演や対談後開いた夕食会には来賓の小渕恵三首相をはじめ、エストラダ・フィリピン大統領、マハティール・マレーシア首相、リー・クアンユー・シンガポール上級相ら招待客約160人が顔をそろえ歓談を重ねた。

 主催者あいさつで日本経済新聞社の鶴田卓彦社長は同日の会議に触れ「(アジア地域が)混乱から立ち直り、回復を目指す強い意志を感じ取ることができた」と述べた。小渕首相も「“アジア・エクスプレス”号が再び高スピードで走っていける日がやってくるよう、共に努力したい」と今後のアジア経済回復に向けた期待を示した。

 エストラダ大統領はこれらにこたえる形で「アジアの危機は逆に我々を強くした。今必要なのは地域全体としての取り組みだ」と日本のアジア危機に対する措置に感謝の意を示すとともに、地域協力の重要性を訴えた。

 その後、今井敬経団連会長の音頭で乾杯。食後には勇壮な富岳太鼓が演奏され、参加者は約2時間にわたりテーブルを囲んで懇親を深めた。

「決意」と「継続」アジアに必要
 首相が夕食会で強調

 「ミスター・オプティミズム(楽観主義)から改めて呼び掛けたいメッセージがある」。小渕恵三首相は3日夜の国際交流会議「アジアの未来」の夕食会でのあいさつで、昨年5月に自ら提唱したアジア諸国への協力の原則である「5つのC」を「7つのC」に増やすと表明した。

 「5つのC」は当時外相だった首相がシンガポールで演説した際に提唱したもので、Courage(勇気)、Creativity(創意)、Compassion(思いやり)、Cooperation(協力)、Confidence(未来への確信)の5原則。首相は「あの時は『5つのC』を忘れずに頑張っていこうと呼び掛けたが、1年たち、アジアがしっかり協力して更に改革を力強く進めていく必要性を痛感するに至った」として、Commitment(決意)とContinuity(継続)の2原則を付け加えた。

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