「アジアの未来」
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25日の概要
対談
貧困削減、企業主導で


対談するミーチャイ氏(右)と谷口氏
 ミーチャイ・ウィラワイタヤ氏 アジアでは1日240円以下で過ごす貧困層の数が欧州全体の人口より多く、大きな問題だ。政府も貧困削減の努力をしてきたが福祉的アプローチは持続可能ではない。新しい知識をもたらさず、施し物への依存体質を生む。

 貧困から抜け出す唯一の道は福祉でも宗教でもなくビジネスだ。貧困者にビジネススキルを教え、小口ファンドをつくって融資が受けられるようにすべきだ。ASEAN各国の企業が1つの村に1つの会社をつくれば貧しい人がいなくなる。企業と村の平等なパートナーシップが必要だ。

 安倍首相の「地球冷却」という話に感銘を受けた。企業が村と一緒に木を植え、1本あたり100円を寄付し、そのお金でマイクロクレジット(貧困層向け無担保小口融資)をつくる。村民が企業と一緒になって村の開発に寄与できるようになる。

 日本政府は外国援助の民営化を進めてほしい。貧困削減は企業の社会的責任の1つになる。こうすれば2050年までにはすべてのアジア諸国で貧困を削減できる。

 谷口誠氏 国連や経済協力開発機構(OECD)などより現実的なやり方だ。農村活性化に向けた政府の役割は。

 ミーチャイ氏 政府は相撲の行司役を果たすべきだ。税制優遇やインフラ整備だ。日本政府は官僚を呼ぶより農民を呼んでほしい。日本の農業従事者も外国に送るべきだ。日本のマナーも全世界に教えてほしい。

 谷口氏 高齢化が進むがもっと働ける。

 ミーチャイ氏 仕事を楽しくしなければいけない。



[5月26日/日本経済新聞]

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