26日の概要
対談
▼ベトナム経済の魅力と課題
ボー・ホン・フック氏
「競争力強化へ国営企業改革」」
ボー・ホン・フック氏
ベトナム経済の成長は高い評価を受けてきたが、企業の競争力など課題は多い。国際競争の経験が足りないためだ。年内を見込む世界貿易機関(WTO)の加盟により状況はさらに厳しくなるだろう。
国営企業の改革・民営化に注力している。政府は約22万社ある民間企業を支援しており、2010年までに50万社に増える見込みだ。向こう5カ年の経済成長目標は年平均8%。工業・サービス分野を重視しており、発展には1400億ドルの投資が必要となろう。
山田康博氏
年産4万台規模の自動車産業をどう育てるか。国民車育成の構想はあるか。
フック氏
ベトナムは技能の高い労働者を擁し、日欧のメーカーも多数進出している。10年には年産20万台を目標とする。政府主導で国民車を作ることはないが、企業間協力や国際競争のなかで可能性が芽生えるかもしれない。
山田康博氏
山田氏
日系企業は電力の安定供給に懸念をにじませている。
フック氏
発電所を新規建設中だ。古いものを売却して資金調達する。発電事業への外資参加も歓迎しており、原子力発電の計画もある。
山田氏
日本企業は現行の投資優遇措置が維持されるかどうかに関心を寄せている。
フック氏
優遇は可能な限り続ける。WTOのメンバーや企業の担当者と議論し、今後のあり方を検討中だ。WTO規定に反する優遇措置は修正する。
[5月27日/日本経済新聞]
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