26日の概要
丁 世 均
韓国 産業資源相
「正しい歴史認識、重要」
東アジア共同体の形成に合意はできたが、成果は出ていない。最大の問題は政治的、経済的な比重が高い中国、日本、韓国の3カ国の努力が他の地域より足りない点だ。
地域統合へ合意された理念と長期的なビジョンが不十分なため、協力より競争が優先され、歴史問題など葛藤も表面化した。正しい歴史認識は信頼の前提だ。歴史に責任を持つ国家が心からの謝罪と反省を行動で示さなければならない。
靖国神社参拝や隣国の領土・主権を無視する言動はやめるべきだ。歴史認識で日本の姿勢が変化した時に日韓間で進める自由貿易協定(FTA)にも弾みがつくだろう。
韓日中3カ国が進めるべき戦略は漸進的、連携的なアプローチだ。最初から理想的な状態を目指すよりも、文化、宗教、習慣などが多様な東アジアでは、小地域ごとに経済共同体制を強化していく方がよい。
いきなり3国間FTAを結ぶよりも、2国間のFTAを土台にして長期的に北東アジアの経済協議体を構築するのが望ましい。域内最大の経済大国、日本が大所高所に立って前向きな姿勢を示すことが重要だ。通貨危機の再発を防ぐための為替調整体制や開発のための資金調達を巡る協調などに利益を広げられる。
[5月27日/日本経済新聞]
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