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 小泉首相、東アジアサミットへ包括支援策策定を表明 

晩さん会であいさつする小泉首相=25日、都内のホテル
 小泉純一郎首相は25日、都内のホテルで開いた第11回国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞社主催)の晩さん会であいさつし、年末にクアラルンプールで開催する東アジア首脳会議(サミット)の成功に向け、日本としての包括的な支援策を打ち出す方針を明らかにした。各国との経済連携や開発格差是正の支援策を盛り込み、地域内の関係強化に主導的な役割を果たしていく考えだ。

 首相は東アジアサミットについて「成功のためできるだけの協力をする。将来の『東アジア共同体』の構築も視野に入れ、地域協力の基本理念を確認しあいたい」と強調。そのうえで、東アジアサミットまでに「開発格差是正、経済連携推進などのための具体策をとりまとめ、アジア諸国との新たなパートナーシップ構築に役立てる考えだ」と表明した。

 サミットの構成メンバーをめぐっては「開かれた地域協力の原則が反映されるべきだ」と指摘。すでに日本は米国のオブザーバー参加を提唱しており、米国を排除しない枠組みが望ましいとの考えを強調した。同時に「東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓だけでなく、地域協力に不可欠の役割を果たすオーストラリア、ニュージーランド、インドが参加する方向となったことを歓迎する」と語った。

 日本の自由貿易協定(FTA)締結に向けた取り組みに関しては、フィリピン、マレーシア両国との大筋合意に触れたうえで、タイ、ASEAN、インドネシア、韓国、インド、オーストラリアを例示し、交渉や研究の迅速化を強調した。

 アジア全体の地域情勢については「経済連携、金融、IT(情報技術)、環境、テロ対策など広範な地域協力が進展している」と評価。一方で「北朝鮮の核開発問題のように地域の平和と安定にかかわる課題も残されている」と述べ、安全保障面での地域連携の重要性に言及した。

 これに先立ち町村信孝外相は講演で、東アジア共同体構想に関して「中国、ベトナムという政治理念、政治体制の違う国があり、ここは欧州連合(EU)とは全く違う。一挙に政治、安全保障面の共同体までいくのは当面、予想できるわけではない」との認識を示した。

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